関東・東北豪雨による水害被害の復興状況について~中小企業の再建こそが地域復興の鍵となる~【茨城】

茨城同友会

 9月10日の関東・東北豪雨により鬼怒川が決壊し、茨城同友会の会員企業もたくさんの方々が被害に遭いました。

 あれから1カ月以上が経過し、復興への道のりを進もうと必死にもがき、奮闘されている被災者の方々の姿を目の当たりにし、敬服の念が堪えることはありません。特に自らが被災し、ましてや最も被害が大きいと誰もが認めるN産業さんやDグループさんは自らの事業再建は後回しに地域復興のため陣頭に立ち、身を粉にしてがれきの除去やライフラインの復旧のために活動されている姿はまさしく「同友会魂」を地域に知らしめることとなったことは言うまでもありません。

 そもそも、被災地である常総市は茨城同友会がうぶ声を挙げた土地。同友会で学び育んだことの実践がそこにはあったのです。

 先日、東京同友会はじめ被災者復興のため、ご協力いただいた義援金の一部を代表理事以下3名で被災企業の方々に分配をさせていただきました。被災企業の中には少しずつではありますが以前の事業体制に戻りつつある企業があるなか、取り扱う機械が特殊なため事業再建への再投資が難しく再建に慎重な会員企業もありました。

 これまで、何年もかけ築き上げてきた機械や設備、そして愛する社員を一瞬にして奪い取られたことへの怒りといら立ち、そして不安は、われわれの予想をはるかに超えたものであることに間違いありません。

 先般、常総市内の中小企業被害について、局地激甚災害(局激)の追加指定が閣議決定されました。これにより国の補助体制が充実し、地域の担い手である中小企業の再建がより迅速に進むことを期待する一方、茨城同友会が地域の復興に役立つために何をするべきかについて今後の活動をもってお示ししたい所存であります。

 今後ともご支援、ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

茨城同友会事務局長 小浦 孝幸

「中小企業家しんぶん」 2015年 11月 15日号より