登録強化・普及月間に合わせて、再起動!【京都】

「企業変革支援プログラム」を経営にいかす体験に学ぶ

京都同友会

 京都同友会は11月18日、「『企業変革支援プログラム』で自社を元気にしよう」と題して研修会を行いました。そのねらいは表題にありますが、それ以上に「プログラム」が学びと実践の運動に位置付けられていない現状を変えていく契機にするという目的がありました。

 「プログラム」発行当時でこそ、理事会でのセルフチェックの実施、経営指針成文化講座の1コマに設けて課題抽出に役立てる、また支部例会のテーマとして継続的に取り上げるなどということがありましたが、その後は“忘れられた”存在となっていたからです。中同協経営労働委員会の場で、普及・登録・活用の議論になる度に必要性を感じながらも、具体的な取り組みにはなりませんでした。

 今回は、講師に大阪同友会企業変革支援プログラム推進部部長・宮高豪氏(セイコー運輸(株)代表取締役社長)を招きました。宮高社長は、28才で入社し29才で同友会に入会、「自立的な企業とは?」について考え抜かれてきた中で、大阪同友会のビジョンが掲げる企業像「下請けをなくし自立的な経営を目指す・自立的で質の高い経営」にイメージを得ました。

 STEP1で社員と共に現状把握に務め、STEP2を自社で活用した具体例が、「苦情対応や顧客と関係強化」「顧客満足度の把握」にそって報告され、同業者・異業種・産官連携を通じて新たな業態を創り出したことが披露されました。

 最後には、「変革はしんどいことですが、22の項目に沿って一歩一歩、改善を積み重ねてビジョンに近づいていくことに活用してほしい」と締めくくりました。

 グループ討論では「活用すればあれだけ深いことができる」「あのような使い方ができる」「会社に生かしきれていない」といった声が聞かれました。

 この研修会を一過性に終わらせることなく、次につなげていくためには、「プログラム」を単独で取り上げるのではなく、経営指針成文化、社員共育、政策づくりと関連させながらその接着剤として位置づけていくことが必要と認識し、京都同友会ではこれを機に「いちから再起動」していく決意を新たにしました。

「中小企業家しんぶん」 2015年 12月 15日号より