【平和特集】同友会から生まれた「ピース・マインズ・ヒロシマ折り鶴ノートプロジェクト」

世界の子どもたちへ「平和」の大切さを伝えたい

「平和の子の像」をごぞんじですか?

 広島市平和記念公園にある「平和の子の像」。日本からだけではなく、世界中から「折り鶴」が捧げられています。その数は年間約1000万羽、重さにして約10トンにものぼります。

 この「平和の子の像」は、2歳で被爆し、11歳で突然、白血病を発症、12歳で亡くなった佐々木禎子さんを偲び、クラスメートが始めた募金活動が全国に広がり、1958年に建立されたものです。

 そのクラスメートの1人が、川野登美子さん(広島同友会会員・元代表理事)です。

地域の困りごとを考えたら「折り鶴ノート」が生まれた

 4年前、広島中支部地域内連携推進委員会で「地域の困りごとに着目した新しい仕事づくり」をテーマに論議を重ねていました。そこでテーマとして取り上げられたのは、「平和の子の像」へ捧げられる「折り鶴」の活用です。

 論議を積み重ねた末、子どもが平和を願って折った折り鶴を再生し、その紙でノートをつくることになりました。そしてそのノートを世界の子どもたちに無償でプレゼントすること。ノートには、原爆のこと、原爆の子の像のこと、折り鶴と貞子さんのことなどを英文で紹介し、平和や原爆について学習できる内容にすることになりました。

 さらに、この活動を広く市民に広げていくために、同友会から独立し、任意団体「ピース・マインズ・ヒロシマ」を同友会有志で設立し、代表を川野登美子さんにお願いし、「折り鶴ノートプロジェクト」がスタートしました。

第1便が海外の子どもたちのもとへ

 この取り組みについて、松井一實・広島市長の推薦もいただき、市長が会長を務める「平和首長国会議」の協力を得て、今年5月、オーストラリア・フリーマントル市、ドイツ・ハノーバー市、フランス・パリ市へ、合わせて1000冊の「折り鶴ノート」を届けました。各国でこの夏の平和イベントで活用される予定です。

プロジェクトにご協力ください

 みなさまに2つのお願いがあります。ノートの製作費はすべて募金でまかなわれます。もし、この取り組みに賛同いただければ、会員となりこの活動を支えていただくか、もしくは企業として協賛、または、個人として寄付していただくか、いずれかの方法で資金の協力をお願いいたします。

 もう1つは、このノートの配布先をご紹介ください。国外(日本国内を除きます)で、このノートを使って子どもたちに平和の大切さを伝えていただける学校や団体などをご紹介ください。無償でお届けします。

 広島同友会から生まれた大きな願いを掲げた小さな活動に、みなさまのご協力を心からお願いいたします。

詳細は、ホームページで。お問い合わせはメールでお願いいたします。

PEACE MINDS HIROSHIMA
ホームページ:www.pm-hiroshima.com
メール:info@pm-hiroshima.com

「中小企業家しんぶん」 2018年 8月 15日号より