「地域で働き、地域で暮らすために」
障害者雇用で学んだ「共に働く喜び」に共感ひろがる【沖縄】
「障がいのある方が地域で働き、地域で暮らすために」と題した「雇用・就労支援フォーラム2007」が9月15日、沖縄同友会健障者委員会、同フォーラム実行委員会、沖縄市の3者主催により、沖縄市民会館で開催されました。このフォーラムは、昨年の北部地域(名護市)に続いて2回目の開催。同友会会員をはじめ行政・関係団体から約250名が参加しました。中同協の内田五郎・障害者問題委員長(宮崎同友会、(株)ゴローズ・プロダクツ社長)の基調講演のほか、養護学校生の体験発表や企業・行政の事例報告、パネルディスカッション等が行われました。
冒頭、主催者を代表して沖縄同友会の糸数久美子代表理事と沖縄市の東門美津子市長があいさつ。その中で障害者問題の取り組みやこのフォーラム開催の意義などが述べられました。
基調講演で、内田氏は「ちがいを大切に“何のために”を共に考え、共に働く喜びを」テーマに、障害者を雇用するようになったきっかけや障害者雇用から経営者や従業員が学んだことなど、体験を話しました。
次いで養護学校・ろう学校の卒業生・在校生4名が就職して自信をつけた体験や働きたい希望や夢を力いっぱい語りました。
シンポジウム「障害者のある人の『働きたい』と思う、『働きたい』に応(こた)えられる地域づくり」第1部では、障害者(身体・知的・精神)を雇用している同友会会員2社の事例報告と行政(沖縄市)の障害者雇用の取り組みが報告されました。引き続き第2部では、専門医(精神)、ハローワーク所長、経営者の3氏をパネリストにパネルディスカッションが行われました。フロアを含めて現場での実践や障害のある子を持つ親の悩み・意見などが率直に討論され、今後の課題などが出されました。
「障害者の雇用というより、経営者は何をすべきか、ということに共感を覚えた」(企業関係者)、「企業団体で障害者雇用に関するフォーラムを開催することは素晴らしい」(行政関係者)、「企業家の皆様の障害者を理解し、雇用へ取り組む姿に感動した」(福祉関係者)、「効率と非効率をひっくるめて抱えているのが企業という言葉に感激した」(福祉関係者)、「障害者雇用する時に、一緒に働く社員の方へのサポートをよろしくお願いします」(保護者)など、参加された人から多くの感想がありました。
「中小企業家しんぶん」 2007年 10月 5日号より