2019年、鹿児島同友会は県内の金融機関5行(鹿児島銀行・南日本銀行・鹿児島相互信用金庫・鹿児島信用金庫・鹿児島興業信用組合)と包括連携協定を締結して交流を深めてきました。協定の内容は、中小企業等への情報提供、相互の研修などへの講師派遣、地域における経済情報・動向等に関する情報交換などです。
今年度は、会員のいない空白地域での例会を開催するにあたり、各行を通じて、地元企業経営者へ例会案内を行うなどし、会員拡大のためには地域に密着した金融機関の協力が不可欠だと考えました。
そこで、同友会の例会(報告やグループ討論)を体験することで、各金融機関に同友会の魅力を知ってもらい、地元の企業経営者へ同友会を紹介してもらうための足がかりづくりを目的として、2月21日、金融機関との懇談会を開催しました(金融機関8名、同友会会員15名、計23名が参加)。
第1部の例会では、「事業承継」をテーマに、入会3年目の(株)ハマモトの濱元みどり氏が、後継者という立場で同友会活動に参加し、そこで得られた学びを今後の経営に生かしていきたいという思いや、「変革」をテーマに(株)現場サポートの福留進一氏が「人を生かす経営」の学びを社内に取り入れていることや今後の展望などについて、それぞれ報告しました。
報告後のグループ討論では、「地域活性化のために中小企業と金融機関に求められていることは何だと思いますか? また、お互いに連携する事で活性化に向けて何ができそうだと考えますか?」をテーマに議論を深めました。
金融機関の参加者からは、「経営者の生の体験報告を聞くことができ、われわれ金融機関も学びになり、鍛えられた」「会の特徴を理解できた。今後もこのような企画をしてほしい」「若手行員にも参加をさせ、学ばせたい」との意見が寄せられました。
同友会の参加者からは、「金融機関との距離が近づいた」「もっと多くの行員の方に参加してほしい」などの感想が出されました。
鹿児島同友会では、今後も地元金融機関との懇談会を継続して開催し、連携と関係強化に努め、中小企業の発展と地域経済の活性化につなげていきたいと考えています。
「中小企業家しんぶん」 2023年 3月 15日号より