今、この瞬間が未来をつくる~地域が変われば日本が変わる~第53回中小企業問題全国研究集会in長野を開催

 3月2~3日、「今、この瞬間が未来をつくる~地域が変われば日本が変わる~」をテーマに第53回中小企業問題全国研究集会(略称:全研)が長野とオンラインで開催され、47同友会と中同協から1356名(うちオンライン参加327名)の参加がありました。

 全研としては、2020年に京都で開催して以来の現地開催となり、設営を担当した長野同友会は、全研に向けて会員増強にも取り組み過去最高会勢の850名で当日を迎えました。

 1日目は「情勢」「市場創造」「デジタル化」「社員教育」「環境経営」などをテーマに現地開催で14の分科会、オンラインで4つの分科会、合わせて16の分科会で学び合いました。

 2日目の冒頭は原勝敏・長野全研実行委員長の力強い開会宣言でスタート。開催地を代表して松本克幸・長野同友会代表理事が「今こそ、企業家魂を発揮し、まずは自助努力の精神で経営者と社員が学び合い、力を合わせて自社をよりよく、そして社員の雇用と暮らしを守りそのことによって地域が変わり、日本が変わっていくことを確信しています」とあいさつ。続いて主催者を代表して広浜泰久・中同協会長があいさつを行いました。来賓として、阿部守一・長野県知事が登壇し、荻原健司・長野市長はビデオメッセージを寄せました。その後、3つの分科会の座長からそれぞれの学びと実践に向けた提起がありました。

 記念講演は相澤孝夫氏(社会医療法人財団慈泉会相澤病院理事長・最高経営責任者)が「経営者として、いま何をなすべきか!!~覚悟の先にある未来のために~」をテーマに講演しました。

 相澤氏はかつては赤字経営だった病院を再建、今では時代の要請に適応した病院経営を行っています。不透明な時代だからこそ必要な未来志向型の病院経営とは、未来の姿(ビジョン)は何かを覚悟を持って決断し、明確に宣言すること、ビジョンは組織の根幹であると語りました。また、サプライズで相澤病院所属のオリンピック金メダリスト小平奈緒氏が登場し、参加者にエールを送り、会場は興奮に包まれました。

 2日間のまとめを中山英敬・中同協幹事長が行い、次回の開催地である三重同友会の西村信博代表理事が閉会あいさつを行い2日間の全研が終了しました。

 長野全研では、トルコ・シリア大地震の義援金への協力も呼びかけ、7万1700円の義援金が集まりました。

「中小企業家しんぶん」 2023年 3月 15日号より