企業が永続していくために~「跡取り物語」事業承継をテーマに例会を開催【群馬】

 昨年12月9日、ビエント高崎(オンライン併用)を会場に、「高崎支部・青年部合同例会/跡取り物語シリーズ(18)」が開催されました。

 跡取り物語シリーズは、事業承継や後継者の悩み・課題などの交流を目的に、2006年年からスタートした高崎支部の名物例会。島山淳氏((株)マテハン代表取締役社長)が報告した第1回から今回の石井安美氏((株)石井工機代表取締役社長)まで、過去18回にわたり県内各支部で活躍する会員を報告者に学び合ってきました。

 第1回開催の経緯は、高崎支部の若手経営者・後継者を中心とした小グループ活動「青樹会」からの提案にさかのぼります。当時の青樹会メンバーの多くが差し迫った経営課題として挙げていたのが、事業承継の問題でした。早速、青樹会メンバーは、高崎支部運営委員会(役員会)で「事業承継をテーマにした支部例会を企画したい」と提案し、それを受けて記念すべき第1回となる「跡取り物語」の例会が開催されることになります。

 報告者との入念な打ち合わせやプレ報告など、青樹会メンバーが主体となって例会づくりに注力し、満を持して開催した第1回の跡取り物語。その結果、参加者からも大変好評を得ることができ、第2回・第3回・第4回とシリーズでの企画・開催へとつながっていきます。また、跡取り物語の盛り上がりを受けて、2013年に群馬同友会は青年部会(現・青年部)の立ち上げにも至りました。現在では高崎支部・青年部合同の12月恒例行事として、すっかり定着しています。

 第1回の開催から約17年の月日が経過しました。これまでの報告者や設営に携わってきた主要メンバーの皆さんは、現在の群馬同友会を支える存在、今後の群馬同友会を支えていく存在へと成長しています。跡取り物語と一口に言っても、親子間の対立、突然の事業承継、株の問題、第二創業などなど、さまざまな切り口の経営体験がありました。企業が永続していくために、事業承継は避けて通れない問題です。

 今後も事業承継や後継者の悩み・課題などの交流の場として、さらなる発展が期待されます。

「中小企業家しんぶん」 2023年 3月 25日号より