【変革と挑戦】新入社員研修1日コース 広島同友会福山支部バリアフリー委員会

 4月は新入社員を迎え、多くの同友会でも新入社員研修が行われる季節です。広島同友会福山支部では、特別支援学校や障害者手帳を持つ新規学卒者を対象にした、新入社員研修一日コースを開催しています。今年は4月20日に入社1年目と2年目の社員2名で研修を行いました。カリキュラムは、報告・連絡・相談を学ぶ作業学習、給料の使い方、先輩社員の発表と目標設定で構成され、講師はすべて会員が務めます。

 作業学習では、お菓子と指示書が配られ「お菓子セット」を作ります。担当者から「わからない時や困った時は教えてください」と説明があり、ワークはスタート。研修生は1つひとつ確認しながらセットを作っていきますが、お菓子が足りません。慎重に数えた後に、手を挙げて何が何個足りないか報告します。不足分のお菓子をもらうと、セットは完成です。カリキュラムの最後には「仕事をしていて困った時や体調が悪くなった時は、きちんと会社の人に伝えましょう」と、報連相の大切さを伝えます。

 今年、先輩社員として登場したのは、イシケン(株)(石川倫之代表取締役、福山支部バリアフリー委員長)のU君です。入社6年目になるU君は、「入社したころはコミュニケーションが苦手だったけれど、今では少しずつコミュニケーションが取れるようになった」と発表しました。2人の研修生は、学校の先輩でもあるU君の言葉に真剣に聞き入っていました。発表の最後には「目標を作ると、やりがいを持って仕事に取り組めます。僕も入社したころは怒られることがありました。でも負けるか!と思って諦めずに頑張ってください」と、笑顔でメッセージを送ってくれました。

 研修もいよいよ終盤を迎え、仕事やプライベートの目標を発表します。緊張しながらも自分の言葉で伝える様子に大きな拍手が送られました。秋には先輩社員を交えたフォロー研修を予定しています。社会人として成長した姿で会えることが今から楽しみです。

「中小企業家しんぶん」 2023年 5月 5日号より