中小企業庁による講演会&学習会 中小企業政策を学びあい、行政・金融機関との連携を深める~10年後も選ばれる企業・地域を目指して【静岡】

静岡同友会は中小企業魅力発信月間の取り組みとして、8月1日、Bivi藤枝で県同友会主催・志太支部主幹にて中小企業庁による講演&学習会を開催しました。当日は会員・行政・金融機関合わせて45名が参加しました。冒頭、松葉秀介・代表理事より「同友会の考えるよい経営環境の創造とは、行政に対して政策提言や要望を届けるだけでなく、地域の一員として自社と地域の課題を重ね合わせ、自社・業界・地域の成長を不離一体に捉えていくこと。その中で共通目標実現にむけてパートナーシップとリーダーシップを発揮していくことが大切。立場や地域の垣根を越え一層の連携につながるきっかけになることを期待したい」とあいさつしました。続いて、寺島雅之・条例推進特別委員長から開催地である志太支部の地域連携や地域づくりの取り組みを紹介。「地域経済の活性化と国の政策は切っても切れない。地域や企業の新たなヒントにつながる契機としたい」と参加者に伝えました。

その後「中小企業への期待~現在、そして今後の中小企業政策~」をテーマに、中小企業庁事業環境部企画課・三野翔平課長補佐より講演がありました。経済・社会の構造変化が叫ばれる中、中小企業の飛躍的成長を期待し、事業者、行政、支援機関に向けてメッセージを送りました。その後参加者は「10年後も選ばれている中小企業・地域になるために何をすべきか?」をテーマに各グループに分かれ討論しました。討論を通じて、会員からは「10年後の未来は外部環境に左右される。自社の経営理念を10年後も守り臨機応変に経営していく」「行政と中小企業がタッグを組んで施策を創りたい」「地域も企業も人をどう集めるか。それぞれの魅力を発信し、社員共育にも注力したい」。また行政・金融機関からは「事業者自身が自社の強みに気づいていないこともある。独自性を高める支援をしたい」「幅広い業種の経営者の声を聞き政策に生かしたい」「経営者の考えや取り組みを生の声で聞けてよかった」「今後もこのような場に参加したい」と前向きな意見が多く挙がりました。

最後に、主幹支部を代表して大池盛一郎・志太支部長から「会員だけでなく地域経済・地域社会を担う立場の皆さんと語りあえる機会となった。今後もこのような交流を企画していきたい」とあいさつし閉会しました。

静岡同友会では、2025年に向けた中期ビジョンで“中小企業と地域が手を取りあい人々の幸せが見える地域をつくろう”を地域づくりのスローガンとしています。併せて5つの方針((1)地域の現状や課題を常に把握する。(2)環境変化に適応する強靭な地域をつくる。(3)中小企業振興基本条例の制定と活用を推進する。(4)中小企業の声を地域に届ける。(5)地域の未来に思いを馳せる)の実現に向けて、引き続き県・支部にて推進を図っていきます。

「中小企業家しんぶん」 2023年 9月 5日号より