「人間力」でさらなる飛躍を誓い合う 2024賀詞交歓会を開催【茨城】

 茨城同友会の新年を飾る賀詞交歓会は1月11日に水戸プラザホテルにて開催され、(株)坂東太郎代表取締役会長の青谷洋治氏(茨城同友会県西支部会員)が記念講演に登壇。会場には世代を問わず多くの会員やゲストが集い熱気に包まれました。

 青谷氏が1975年に創業した(株)坂東太郎は茨城を中心にグループ全体で80を超える店舗を展開、関東でも有数の和食チェーンレストランへと成長し、昨年2023年には「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞において審査委員会特別賞を受賞しました。

 「経営理念は働きますよ。そこまでに30年かかりました」という言葉には青谷氏が理念経営に本気で向き合ってきたひたむきな姿が垣間見られ、「感謝の反対は愚痴」といった印象的で心惹かれる語り口からは、社員と想(おも)いを共有し分かち合うための創意工夫が感じられました。

 高度経済成長期の「進化」から差別化の「深化」、バブル崩壊から平成不況の「真価」へと幸せの価値観は大きく変化し、特に東日本大震災以降の日本に強く求められているのは「心の価値=心価」と「共創」であると説く青谷氏。テクノロジーによって目まぐるしく激変する時代の中で、今われわれに問われているのは「人間力」であり、その「人間力」こそ坂東太郎グループがこれまで徹底追求してきた「社員一人一人が主役」の経営であること、そして人を生かす経営はわれわれ人間にとって不変の真理なのだと学びました。

 また講演後の質疑応答では採用に関する質問に対して、「面接というのはこちらが面接される側なんです。志望者は人生の宝探しに来てるんですから。こちらが相手にとって宝になってあげられるか、それを面接されてるんですよ」という、人を大切にする青谷氏の一貫した姿勢が印象的でした。

「中小企業家しんぶん」 2024年 2月 15日号より