ZERO~明日へ彼方へ~ 第39回全道経営者共育研究集会(北海道)

 9月28日、北海道同友会は、第39回全道経営者共育研究集会inオホーツクを北見工業大学とホテル黒部を会場に開催し、438名が参加しました。

 スローガンに「ZERO~明日へ彼方へ~」を掲げ、オホーツク支部と北見工業大学が、包括連携実施覚書締結から20周年を迎え、これを機に同大学と初めて共催しました。16年ぶりに設営を担当した同支部は、1年にわたり実行委員会で準備を重ね、熱く学び、交流を深める1日となりました。

 開会のあいさつは、藤井幸一代表理事が「自社と地域の維持・発展に向けた覚悟を、全道の仲間とともに確認しよう」と呼びかけ、続いて北見工業大学の榮坂俊雄学長が「広大なオホーツク・北見市へようこそ」と、歓迎の言葉を述べました。

 記念講演では、東京都墨田区の町工場である浜野製作所の浜野慶一代表取締役CEO(現:代表取締役会長)が「奇跡の復活を遂げた赤いジャンパーの職人集団」をテーマに講演しました。同社はかつて量産品中心の製造を行っていましたが、火災で工場が全焼するという危機を社員と共に乗り越え、研究機関や製造業者から信頼される企業へと変革を遂げました。参加者からは「覚悟を持って経営に取り組む姿勢に感銘を受けた」「もっと話を聞きたかった」という感動の声が寄せられました。

 続く分科会では、社員教育や共同求人、経営指針、障害者問題、会員企業の実践報告、さらに北見工業大学の学びを体験できる道研ゼミ、北見のハッカ産業に関する移動分科会、世界自然遺産知床の保護と利用を考えるオンライン分科会など、多彩なテーマが設定されました。参加者は、社員のやりがいと成長、理念経営の重要性、地域課題とビジネスの可能性について学びました。

 懇親会では、カーリングチーム「ロコ・ソラーレ」やヴォーカルユニット「VOICE」からのビデオメッセージが披露され、オホーツク支部会員が提供する地元の食材を生かした料理が振る舞われました。

「中小企業家しんぶん」 2024年 11月 5日号より