1都3県障害者関連委員会合同例会 with風穴プロジェクト

 2月26日、千葉同友会の設営で、1都3県(東京・神奈川・埼玉・千葉)の障害者関連委員会による合同例会が開催され、オンラインを含め70名の参加がありました。今回は「発達障がいを共に考える~当事者の本音・経営者の本音~」と題し、発達障害の当事者の方々と、経営者による相互理解の場として開催されてきた「風穴プロジェクト」の一環で行われました。

 冒頭、発達障害についての予備知識を深めるためのミニセミナーを行った後、当事者2名による体験発表がありました。現在は一般企業に就職しているAさんと、大学に通いながら就職をめざすBさん。両者とも自身の障害特性が原因で、コミュニケーション不足などから起こるトラブルを抱えた経験があったと言います。一方、経営者からは、千葉同友会で障がい者委員長を務める5味秀俊氏が登壇しました。昨年、放課後等デイサービスを開所し、自社でも精神障害のある方やグレーゾーンの方をスタッフに受け入れましたが、共に働くことでさまざまなギャップを感じたと言います。双方の目線から何に悩み、何を求めているのか、お互いの着地点を見つけられるかといった本音の意見交換をしました。

 後半のグループ討論では、参加者それぞれの仕事観や働く上での悩み、課題などを共有しました。障害などが原因で働きづらさを抱える人々を企業が受け入れることは、昨今の人手不足解消につながるとともに、多様な方が組織の一員になると、雰囲気が明るくなる、業績が上がるといったイノベーションが起こりやすい組織になると言います。そのために彼らがいかに働きやすく、その能力を最大限に発揮できるような環境が社内に整っているかが重要であるといった話でまとまりました。次回の合同例会は、埼玉同友会の設営で開催される予定です。

「中小企業家しんぶん」 2025年 3月 25日号より