中小企業政策の企画立案と実施方法の変化を捉える 
中同協企業環境研究センター2月例会

 2月27日にオンラインで中同協企業環境研究センター(以下、研究センター)2月例会が開催され、各同友会および中同協より27名、研究者5名の32名が参加しました。

 はじめに、植田浩史氏(慶応義塾大学経済学部教授/研究センター座長)があいさつ。続いて、和田耕治氏(日本大学工学部教授/研究センター副座長)が「中小企業政策の企画・実施方向の変化について」と題して報告を行いました。

 近年、多岐にわたる課題に直面する中で、政府は補正予算を活用し、中小企業支援策を展開していますが、民間企業を活用した企画立案・実施が主流となっている点で、過去の政策とは大きく異なっています。この変化は、IT化・DX化による迅速な政策実施を可能にした反面、大手コンサル企業への業務集中や不祥事発生といった課題も生んでいます。今後は補正予算の減少やコンサルティング需要の変化が予測され、政策動向を注視し柔軟な対応が必要です。

 また、外部化の進展により中小企業庁や中小企業基盤整備機構の業務内容も変化しました。かつて主流だった中小企業団体を通じた政策活用から、企業が直接申請できる仕組みとなり、新たな機会が生まれています。各同友会で補助金申請に関する学習会実施など支援体制構築を進め、企業は補助金・助成金などの施策を積極的に活用し、経営力強化を図る機会としてほしいと報告しました。

 最後に、植田氏が「政策を活用できるか否かは個々の中小企業の力量に依存しますが、同友会会員にはその力量がある企業が相対的に多いです。また同友会に所属していることで情報を得やすく、政策を活用しやすい立場にあるため、今後もその強みを経営に生かしてほしい」とまとめ、閉会しました。

「中小企業家しんぶん」 2025年 3月 25日号より