兵庫同友会と尼崎信用金庫 初の合同勉強会を開催 
「倒産した会社の特徴・しそうな兆候」から学ぶ

 4月10日、尼崎信用金庫本店大ホールにて「兵庫同友会と尼崎信用金庫との勉強会」が開催されました。両者合わせて100名を超える参加者が集まり、大盛況となりました。兵庫同友会では、2019年より県内11の信用金庫との連携を進めており、これまでに9つの信用金庫と協定を締結しています。尼崎信用金庫とは昨年10月23日に協定を結び、今回が初の勉強会開催となりました。

 中小企業経営者が「よい会社づくり」をめざす一方で、昨今の不安定な情勢下においては、経営の先行きへの不安や倒産リスクへの懸念も高まっています。そうした背景の中、今回の勉強会では、尼崎信用金庫の協力の下、倒産企業に共通する特徴や兆候について、金融機関の視点から学ぶ機会が提供されました。

 冒頭では、兵庫同友会副代表理事・岡野洋太郎氏と、尼崎信用金庫理事兼執行役員・田口裕久氏より開会のあいさつがありました。続いて、尼崎信用金庫価値創造事業部部長・本吉剛氏が講師を務め、60分間の講義を実施。実際の事例を交えながら、(1)社長・役員、(2)従業員、(3)事業内容、(4)財務・資金繰りの各視点から、倒産リスクについて詳しく解説しました。

 参加者からは、「自分にも当てはまる点があり、反省の機会となった」「金融機関の視点を知ることで、リスクの要素を未然に防ぐ重要性を実感した」といった声が聞かれました。

 講義後にはグループ討論が行われ、尼崎信用金庫の支店長と率直な意見交換を行いました。不満や疑問が飛び交う熱気ある議論となり、内容の濃い充実した時間となりました。また、懇親会にもほとんどの支店長が参加し、勉強会に引き続いた活発な議論が行われました。

 最後に、兵庫同友会外部連携委員長・舟引大資氏より、「今回の勉強会は、兵庫同友会と尼崎信用金庫による連携の第一歩。今後も互いに協力しながら、地域経済の活性化に向けた取り組みを推進していきたい」とのまとめがあり、閉会しました。

「中小企業家しんぶん」 2025年 5月 5日号より