全国支部長インタビュー 第32回 
仲間づくり、ホントの仲間とは? 
長野同友会・しおじり木曽支部 西森 貴芳支部長((有)廣瀬代表取締役)

 全国の支部・地区を紹介する連載企画「全国支部長インタビュー」。第32回となる今回は、長野同友会・しおじり木曽支部(西森貴芳支部長)の取り組みを紹介します。

支部の紹介

長野同友会は創立から半世紀が過ぎ、870名を超える会員が共に学び活動しています。現在11支部ある中で、しおじり木曽支部は10番目の支部として2016年10月に誕生しました。江戸時代にタイムスリップしたかのような古民家が立ち並ぶ宿場、水のきれいな源流の里・木曽があり、春は山菜、秋はきのこが豊富で夏はゴルフ、冬はスキーと大自然豊かな支部です。しかし同じ支部会員同士でも遠いところは車で2時間かかり、コロナ禍を機にZoomを取り入れたことで活動が容易になったものの、やっぱり集まって語り合うに勝るものはないと最近はリアル開催にこだわっています。

また、県の経営指針をつくる会と並行して支部独自でも「木曽塾」と名付けた1年間で指針書を作成する会を開催し、年度末には全員で発表会を実施しています。

支部長の紹介

 私は鹿児島県出身です。18歳の時に警察庁に採用され上京し、長野五輪があったその年に長野県に配属になりました。海がないのが寂しく、すぐに車を買い太平洋や日本海へ行っていたのを覚えています。配属替えで関東管内を回る中、ご縁で今の会社に入社し、37歳で代表取締役社長に就任して今年50歳になります。同友会には社長就任前から入会し、しおじり木曽支部の初代支部長になりました。

 設立記念例会では、新会員のほか、市長や村長および金融機関の頭取をお呼びし、「この地域の未来を元気に~産学官金連携でイノベーションを起こそう~」と張り切ってあいさつしました。先輩経営者の方々に、支部長は3年務めて一人前だと教わり、大きな成果もないまま今年でもう9年目ですが、支部長になると多くの経験や学びを得ます。今年はさらに地域との連携を深めながら仲間を増やし、支部長は次の方に譲りたいと考えています。

仲間づくりの取り組み

 しおじり木曽支部は20数名でスタートして以降、毎年会員目標を設定し、ゲストお誘い、会員や他団体・金融機関からの紹介、地域の企業をリストアップして企業訪問するなどさまざまな取り組みをする中、最近急激に成果を挙げているのが木曽ミニ例会です。「参加しませんか」ではなく、地域・社員・会社をよくしたいという同じ思いを持つ仲間と関係を深めて、「来いよ! 行こうよ、語ろうぜ」と気軽に誘い集まれる例会を計画し、少人数でも必ずゲストを誘って毎月開催することにこだわり続けたことが会員増につながっています。また入会後は3カ月以内に報告者をお願いし、活動に参画していただいています。

 今年度目標の50名を4月早々に達成し、仲間が増えてワクワクする1年になりそうです。

「中小企業家しんぶん」 2025年 5月 5日号より