全国支部長インタビュー 第33回 
ヒカリの先へ~響きあい 高めあい 活力を生み出す原動力となれ 
京都同友会・丹後支部 井上 真哉支部長((株)ZAG空間設計舎代表取締役)

支部の紹介

 京都同友会には現在22の支部があります。その中で北部地域会にあるのが丹後支部、舞鶴支部、綾部福知山支部の3つの支部です。

 丹後支部は宮津市、京丹後市、伊根町、与謝野町からなる日本海に面した地域にあります。人口減少や高齢化率の増加などの課題は会員企業の経営課題そのもので、行政や地元信用金庫とのつながりが深い地域性を生かした例会づくりに取り組んでいます。

 特に与謝野町における条例制定においては、支部会員がその役割を大きく担い、継続して振興会議にも参加しています。

 そんな丹後支部に所属する会員は52名(2025年度期首)。昨年から10名の増加となりました。

支部長の紹介

 私は、生まれ育った地、宮津市で建築設計を生業としつつ、デザインの仕事の最終形はグランドデザインだと考えてさまざまなまちづくり活動をしています。その1つとして当地域に残る舟屋集落のボランティアツアーを行うことと同時に地域をたいまつの光のように導くという想(おも)いから「torch amano – hashidate」という1棟貸しの宿を開設しました。

 同友会には地元の先輩に誘っていただいたことをきっかけに入会し、2年目からは幹事として活動をしています。

 同友会での学びとして1番に感じることは刺激です。ここで出会う人たちは素晴らしい情熱と豊かなアイデアで企業経営をされていていつも刺激を受けていますし、自分自身もさまざまなことにチャレンジしていかなければという気持ちにさせてもらっています。

仲間づくりの取り組み

 昨年度、最初に取り組んだのが会員を増やす活動です。新たな会員が増えることで会に新たな風を吹き込み、そのことが会の活気につながると考えたからです。

 高齢化が進み人口減少が著しい京都府北部の地域ですが、それでも魅力ある企業経営者は必ずいます。まずはリストアップから始め、支部長自ら率先して会員拡大に動きました。それらを幹事会で共有した上で、次の動きについて誰がどのように動くかを明確に決めるよう心掛けました。

 支部長の圧力がすごいと言われることもありましたが、それでもありがたいことに20%以上の会員増加率を達成することができました。

 また、昨年度は支部設立40周年という記念すべき年を迎えました。これを契機に支部全体を盛り上げるべく、式典、記念講演、懇親会と部会制を設け、それぞれの部会長を中心に企画から準備、運営まで行っていただきました。「ヒカリの先へ」というスローガンを掲げたこの周年事業により、丹後のこれからを牽引(けんいん)していく仲間の結束が固まったと考えています。

「中小企業家しんぶん」 2025年 5月 15日号より