定時、通信制高校の生徒の就職支援で連携協定を締結(福井)

 福井同友会は5月7日、福井県高等学校定時制通信制教育振興会連合会と生徒の就職支援につなげる連携協定を結び、同日に締結式を行いました。振興会連合会によると福井県内の定時制通信制高校には全体で約1100人在籍しており、県内の定時制通信制で最も生徒数の多い道守高校でも卒業のみで就職しなかった生徒や在学中からのアルバイトを継続する生徒が多く、就職率は約3割にとどまっています。小中学校や入学した高校で集団生活になじめなかったり不登校になるなど、対人関係を苦手にする生徒も多いことや、求人も職種に偏りがあり、仕事や企業に関し幅広く知る機会が少ないことが課題となっています。福井同友会では、社員共育委員会が障がい者問題委員会と共同して、2023年度より道守高校の先生方と話し合いを重ね、「企業見学バスツアー」や「道守高生向けの合同企業説明会」などを実施してきました。今回、振興会連合会と連携することで学校の枠を超え、県全体に範囲を広げて支援事業を拡充していきます。また昨年度より県内4地区で立ち上げた支部を通じて、各地区の高校とより密接な活動を進めていく予定です。

 定時制通信制の生徒が卒業後、意欲的に仕事に取り組める環境をつくることで家族に安心感を提供し、また人材不足に悩む中小零細企業と地域の課題解決の一助となるよう、福井同友会全体で積極的に取り組んでいきたいと考えています。

「中小企業家しんぶん」 2025年 5月 25日号より