障害者雇用が当たり前の時代に

 障害者白書の参考資料によれば、2023年の障害者の概数は1152万人(表1)で、国民の9・3%に達しており、障害者を雇用するのは当たり前の時代となっています。白書によると、民間企業における障害者雇用の状況は、2024年6月1日現在の雇用障害者数が約67・7万人(前年比約5%増)で、21年連続で過去最高を更新しており、一層進展しています。また、障害者である労働者の実数は約57・4万人(前年比約7%増)と、2年連続で増加。障害種別ごとに見ても、身体障害者、知的障害者、精神障害者のいずれも前年より増加しており、特に精神障害者の伸び率は前年比16%増と、この10年間で約4倍となっています。

 実雇用率は2・41%(前年2・33%)と、13年連続で過去最高を更新。企業規模別に実雇用率を見ると、2024年から新たに報告対象となった40・0~43・5人未満で2・10%、従来から報告対象であった43・5~100人未満で1・95%(前年は1・95%)、1000人以上で2・64%(同2・55%)となっており(表2)、「規模が大きくなるほど高くなる傾向にあるが、小規模事業所では低く、引き続き雇入れに向けた支援が必要である」とされています。この表現は報道でもそのまま使われています。

 一方で、法定雇用率を達成した企業の割合は46・0%と前年を下回りました。表1のとおり、2023年度にハローワークを通じた就職件数は約11・1万件(前年度比約8%増)、新規求職申込件数は約24・9万件(前年度比約7%増)で、過去10年間で最多となりました。しかし13・8万人は就職できていない状況であり、求人には特別支援学校やハローワークが有効です。なお、生産年齢人口にある障害者は455万人にのぼります。

 さらに言えば、上記の法定雇用率で把握されているのは一部に過ぎません。5年に1度の調査である「令和5年度障害者雇用実態調査」(2023年6月実施)によれば、常用労働者5人以上を雇用する民営6406事業所の回答からの推計で、障害者数は110・7万人。これは前回2018年から25・6万人の増加(2018年は85・1万人)となっています。さらに実態としては、企業規模が小さいほど雇用率が高く、法定雇用率の統計とは逆の傾向が示されています(表3)。これが報道されないのが残念です。小さな企業ほど雇用できる可能性があるので、今から取り組みましょう。

「中小企業家しんぶん」 2025年 9月 25日号より