新卒採用は困難な黄金タマゴの時代に

 12月1日、文科省が障害者を統計の計算において18歳人口から除外しているとの報道が出ました。文科省の学校基本調査では、1999年の大学進学率公表の年から現在まで、大学進学率に使う18歳人口から特別支援学校の卒業生が除外されていたのです。そして12月26日に確定値として、18歳人口から特別支援学校を除外していたのは、遅くとも50年以上前の1971年度から始まっていたと公表。1954年度分までさかのぼって修正し、その一部の数値について確定値に更新しました。これは分母に特別支援学校高等部の卒業生を加えた修正値によるものです。

 大学進学率は、15年対比で25年が21%も伸びていますが、少子化の影響で人数は55万7170人と6・6%の伸びにとどまっています(表参照)。一方で、大学卒業者の就職率は15年比で25年に6・1%伸び、人数も9・7%増えているものの、25年の大卒で1000人以上の大企業の充足率が9割を超えている状況から、中小企業の採用困難さが増していることが推察されます。

 短大進学率が5割を切る44・3%まで低下しており、短大自体の存亡の危機です。短大のピークであった96年度の598校から、25年度には292校まで減少し、さらに50校が25~27年度に募集停止を表明しています。これでは一層採用は難しくなります。専門学校と専修学校を合わせた進学者も27・5%と厳しい状況が変わらず、専門分野も多いため、業種によっては採用できない狭き門と言えそうです。

 狙い目を高卒採用に据えている企業も多いですが、高卒の採用を考えるとさらに困難さが増しています。25年の高校卒業生は、15年対比で12・3%減となり、100万人を切る95万5335人。そのうち就職率も23・3%減で、就職者人数では32・8%減の13万1522人となり、今後さらに大幅な減少が予想されています。

 大卒初任給が25年に24万円台、26年には25万円台に乗るのが確実視されている時代に、高卒初任給も大卒と同額とする企業も現れており、争奪戦の様相です。まさに黄金の卵の時代であり、企業としては地域に暮らす子どもたちに小中学生の時点から興味を持ってもらうため「お仕事体験」を実施する必要があります。

「中小企業家しんぶん」 2026年 1月 25日号より