全国支部長インタビュー 第42回 
地域で悩む経営者たちに同友会の輪を広げる 
青森同友会・青森支部 髙橋 浩之支部長(高橋電気工業㈱ 理事長)

 全国の支部・地区を紹介する連載企画「全国支部長インタビュー」。第42回は、青森同友会・青森支部(高橋浩之支部長)の取り組みを紹介します。

 青森市を中心に構成する青森支部は、184名の会員で活動しています(2月現在)。今年は全国ニュースになるほどの豪雪地域ですがオンラインは使用せず、冬季でも集まって例会をすることにこだわっています。以前は会員の1割ほどしか参加がない時期もありましたが、少ないながらも地道に活動してきた輪が徐々に広がり、例会出席者も増え、熱心な会員同士の結びつきが強くなっていると感じています。

 支部には3つの委員会(例会企画、みらい創造、組織交流)があります。例会企画委員会は、文字通り青森支部の要。委員会活動も活発で毎回精度の高い例会を企画してくれています。組織交流委員会では、会員相互の交流を担っています。入会者へのオリエンテーションを通じて同友会の活用方法を学ぶほか、懇親会を活用して、会員企業を知るためのクイズ大会など、多岐にわたった交流活動を通じて会員相互の連携を強化しています。みらい創造委員会は、地域と青森支部のつながりをつくり発信する、まだ設立3年目の委員会です。委員会の発案から、青森市長と意見交換を行う例会が恒例となっており、今年も含め3年連続で開催することができたほか、「企業展をいずれは青森の産業まつりに!」というビジョン実現に向け、毎年実施しています。ただ役割だから任せて終わりではなく、幹事会を中心に自主的に活動し、みんなで協力し合い、結果として組織的に活動できる前向きな雰囲気が広がっています。

会社と支部、2つの組織のリーダーとして

 私は支部長として、真剣に経営について学ぶことと、交流を深めることの両方を大切にしており、例会後の懇親会は可能な限り開催しています。現在2期目を務めていますが、率直な悩みは「同友会活動はいいのに自社経営はうまくいかない!」ことです。同友会で学んだことをそのまま自社に持ち込んでも、簡単には成果が出ないことを痛感しています。

 私の会社は主に配電工事を営んでおり、72年前に祖父が創業しました。現在は高卒者の採用が進み、社員29名のうち8名が20代です。24時間365日、どんな天候でもすぐ現場に駆け付けなければいけない仕事ですが、直接お客さんの力になることができ、街中に電気が灯っていく様子を見たりすると、社会生活を支えていることに誇りを感じます。

 2012年に社長業を引き継ぎ、2015年に同友会入会。以前は課題や問題が山積みの会社でしたが、経営指針を創る会で先輩会員に厳しくも愛情を持って接してもらい、経営者として足りない点や経営理念の大切さ、また経営にも社員のモチベーションにも「何のために?」が重要であることを学びました。支部長として組織づくりに携われていることは貴重な経験で、今では社員も1人、例会に毎回参加してくれるようになり、この輪を2人3人と広げていきたいと感じています。

地域の経営者のよりどころとして

 私は会員数そのものにあまり意味を感じておらず、孤独を抱えていたり、経営に悩んでいたりする地域の経営者たちの選択肢になることが何より重要だと考えています。「会員は辞書の1ページ」という言葉通り、学ぶ意欲のある方たちに集まってもらい、「同友会で学んで会社がよくなった」という経営者を増やしていきたいと思います。

 青森支部は会員同士のつながりが強く、自走できる組織になってきていることを実感しています。これからも、大好きな青森同友会の仲間たちと共に楽しく、前向きな現在の勢いを伝播していくことで、私自身が読み応えのある辞書の1ページに成長するとともに、たくさんのカラフルなページを増やしていきたいと思います。

「中小企業家しんぶん」 2026年 3月 5日号より