【変革と挑戦】
福岡県信用金庫協会との懇談 地域の持続的発展に向けて連携強化(福岡)

2月17日、福岡同友会と福岡県信用金庫協会との懇談会が、九州北部信用金庫協会会議室にて開催されました。本懇談会は、相互理解を深め、地域経済の持続的発展に向けた連携強化を図ることを目的としています。

開催に至る背景

1997年以降の金融危機に伴う「貸し渋り」「貸し剥がし」を契機に、2000年より金融アセスメント法制度運動が展開されました。その中で、「貸し手責任」に加え「借り手の姿勢」が問われ、経営姿勢に基づく経営の重要性と、信頼関係構築の必要性が共有されました。これを受け2016年10月、福岡同友会は県内8信用金庫と「中小企業等支援に関する覚書」を締結し、情報交換や研修、個別相談対応などの連携を進めてきました。今回の懇談会は、締結から10年の節目として、これまでの取り組みの評価と今後の方向性を確認する場として開催されました。

当日の懇談内容

当日は、開会あいさつと出席者紹介に続き、「中小企業の現状と課題」を共有しました。信用金庫側は取引先支援の状況を報告し、同友会側からは、貞兼朋記代表理事が「同友会がめざす企業像と企業変革支援プログラム」を説明、自社での実践と成果が紹介されました。

同友会の取り組みとしては、高校生のインタビューシップも紹介され、若者の育成や地域課題と自社課題の関係、よい経営者をつくる金融機関の役割などについても議論されました。

また、「地域を支えるための連携」を軸に議論が展開され、信用金庫が地域の「最後のより所」であるとの認識や、継続的な関係構築の重要性が確認されました。さらに、金利を単なるコストではなく企業育成のための投資と捉える視点が示され、長期的な相互成長の必要性が共有されました。個人保証や経営指針に基づく経営、借り手の姿勢についても議論され、対等なパートナーとしての信頼関係の重要性が確認されました。

まとめと今後の課題

本懇談会を通じ、「地域金融機関と中小企業は地域の未来を共に創るパートナー」であるとの認識を再確認しました。また、連携を形式にとどめず、実効性ある協働へ深化させる必要性が明確となりました。

重要論点として、(1)地域課題を自社課題として捉える視点、(2)企業の存在意義を明確にする経営、(3)連携施策の実効性評価が挙げられます。

今後は定期的な意見交換と具体的行動計画の策定を進め、情報共有や人材交流、地域課題解決型プロジェクト、経営指針確立支援などを強化することが求められます。

本懇談会は、地域経済の持続的発展に向けた実践的連携の第一歩として大きな意義を持つものであり、今後さらなる関係深化が期待されます。

「中小企業家しんぶん」 2026年 4月 15日号より