中同協は4月から5月にかけて「2026年度上半期経営実態アンケート」を実施しました。中小企業庁や金融機関の全国組織との懇談に向けて、会員企業の実態や要望を集約し伝えていくことなどを目的にしたもので、590名の会員から回答がありました。
最近1年間の業況は、「黒字基調」(56・5%)が6割近くを占め、続いて「収支均衡」(25・1%)、「赤字基調」(18・3%)の順となりました。
イランでの軍事衝突の影響については、「影響がある」が38・9%、「多少影響がある」が23・8%と6割以上の企業に影響が出ています。「今後影響が懸念される」(21・1%)と合わせると8割を超え、多くの企業に影響が広がってきています。
直近の主な借入金の金利は「1%以上~2%未満」が48・7%と最も多くなっており、最近1年間に金利が上昇した企業は55・5%に上ります。金利の負担感については、「妥当である」が28・0%となる一方、「非常に負担」は13・2%、「少し負担」は26・7%となっています。
「稼ぐ力」を高めるために取り組んでいることでは、「新規顧客・販路の開拓」(63・5%)、「適切な価格設定・価格転嫁」(60・1%)、「既存製品の高付加価値化」(48・0%)などの回答割合が高くなりました。「稼ぐ力」を高める上での阻害要因としては、「専門人材の不足」(36・5%)、「物流・エネルギーコストの上昇」(30・1%)、「価格転嫁の困難さ」(28・9%)、「慢性的な人手不足」(26・5%)が上位に挙げられています。(表)
経営指針については、「ある(定期的に見直し)」53・0%、「ある(定期的見直しなし)」26・0%、「ない」12・7%、「作成中」6・3%となりました。経営指針の有無と業績などとの関係をみると、経営指針があり定期的に見直しをしている企業は、業況や価格転嫁、賃上げなど多くの面でよい傾向を示す結果となりました。
「『人を生かす経営』『人間尊重経営』に関連して取り組んでいること」の設問の結果から「人間尊重経営」の実践状況を「高い」「中」「低い」に分類して比較したところ、実践状況が高い企業ほど、業況など多くの面でよい結果を示していることが明らかとなりました。
また上記の設問で「経営指針に労働環境の整備について明記」を選択した企業と選択しなかった企業で分類して比較すると、「経営指針に労働環境の整備について明記」した企業の方が業況などでよい結果を示していました。

「中小企業家しんぶん」 2026年 7月 5日号より










