6月3日に開催された中同協第5回幹事会では、中同協副会長の藤岡義己氏(兵庫同友会会長理事)が問題提起を行いました。その要旨を紹介します。
阪神淡路大震災では、会員企業の6割弱が何らかの被害を受け、その後の10年間で売り上げが減少した企業は約40%、約20%は変化なしという状況になりました。震災後の貸し渋り・貸しはがしの影響も受けて中心役員企業の会社数社が倒産。この痛恨の経験から、兵庫同友会は企業づくりを軸とし、まずは役員がつぶれない会社づくりに注力するようになりました。
震災後11年間は、会の存立危機の中で会員数は横ばい。その後、2026年にかけて約1600名増加しました。要因の1つは、特に役員の会社がつぶれないよう活動を展開したことです。2011年に「兵庫同友会『ビジョナリーカンパニーへの道』」((1)赤字の会社から黒字の会社、(2)弱い黒字企業ではなくきちんと利益が出る「普通の会社」、(3)普通の会社から「強い会社」、(4)強い会社から「よい会社」、(5)なくてはならない会社(同友会型ビジョナリーカンパニー)へ発展させていくこと)を提起し、現在まで企業づくりの根幹としています。
次に青年部です。現在の青年部会員は729名で、全体の会員数と青年部の会員数の推移は相似しています。企業づくりで競い合った仲間としてつながりが強く、有事の際に助け合い、実行力が高いことが特徴です。会員の約1200名が青年部を経験している特徴的な同友会であり、20代、30代の若手経営者をよい会社づくりに巻き込むことは大切な課題です。
3つ目に、会全体の会員拡大を代表理事の責任とし、組織委員会と会員拡大委員会とを分けたことです。現在は「増強戦略本部長」を副代表理事が担当し、「会員拡大部長」として理事1名および各副支部長が参加。「組織強化部長」も理事が務め、次期支部長候補者や支部幹事長が支部運営を学び組織強化を担当する組織としています。掲げた目標に対して動きやすい組織になっていきました。また、2年半にわたって支部の適正規模を議論し、1支部の規模を、20名ほどの小グループを集めた約120名とし、全11支部の体制としました。現在、会員数に差が出てきたため、今後は3000名会員を展望してそれにふさわしい組織として、「支部」の上に「エリア」を作り、4層の組織とする新たなビジョンを発表する予定です。
最後に事務局です。2007年に事務局でも経営指針を作成して毎年発表会を実施しています。存立危機の際に支部の適正規模や会員拡大の考え方を整理したことが今日につながっています。
最後に、「よい経営者」について各同友会でどのような運動を展開しているかを提起したいと思います。経営者に要求される「総合的な能力」を身につけるための「経営を学ぶ場」が用意されているでしょうか。学びの質の高さが会の質を決定します。今後の同友会運動の発展に向けて非常に重要な課題ではないでしょうか。
「中小企業家しんぶん」 2026年 7月 5日号より










