各同友会の代表理事による連載「代表理事に聞く」。今回は中村こずえ氏((有)エス・ケイ・フーズ相談役、長崎同友会)の実践です。
同友会会員の皆さま、こんにちは。(有)エス・ケイ・フーズの中村こずえです。このたび、「代表理事に聞く」への寄稿に選んでいただき、大変光栄に思います。
1995年にマクドナルドの社員であった主人とフランチャイズ申請をし、長崎家野町店の運営をスタートし31年が経ちました。31年間で店舗は12店舗、正社員20名、アルバイト720名と大きくなりましたが、資材高騰、最低賃金の大幅な上昇、若者の地元離れによる人手不足など、取り巻く経営環境は厳しい状態が続いています。それでもマクドナルドが好きで通ってくださるお客さまに心地よく過ごしていただくためにスマイル&ハッスルを忘れず、ホスピタリティ溢れる接客を心がけています。
弊社は19年前から障害者雇用をスタートさせ、現在は知的や発達に障害のある方を18名雇用しています。また、高齢者の雇用も積極的に行い、65才以上が19名、最高齢82歳の方も週に5日元気に通勤してくださっています。外国人学生も80名程が、流ちょうな日本語ではないですが楽しそうに働いています。
障害があって働けない、まだまだ元気だけど年齢で断られる、日本語がうまく話せないなどの理由で働けない人がいるという現実。そういう方を受け入れることができるのが中小企業だと思います。そんな地域に根差した中小企業が日本を支えていると確信しています。
障害者雇用を始めた2007年ごろは長崎県内のファストフードでの障害者雇用は珍しく、他企業、行政、特別支援学校、保護者会などから多くの方が視察に来られました。また講演会の依頼も殺到し、壱岐・対馬の離島も含め長崎県内の各所で障害者雇用の啓発活動を進める毎日でした。
2011年6月に九州地区特別支援学校校長・PTA会長セミナーにて講演した際に沖縄同友会の仲本さんにお会いし、沖縄同友会の雇用フォーラムに呼んでいただいたのが同友会を知るきっかけとなりました。2011年12月に長崎同友会出島支部の忘年例会に参加。その場で入会を決意し、現在に至ります。その時点で長崎同友会には障害者問題委員会がなかったので、まずは委員会をつくることに注力しましたが、今考えると入会したての者が委員会をつくると息巻いていたので周りの方たちからは「なんと生意気な」と見えたことでしょう。紆余(うよ)曲折ありましたが、2017年にダイバーシティ委員会を設立しました。同年出島支部の支部長、2018年から3年間副代表を務め、2021年から代表理事を拝命し今期6年目を迎えました。
長崎同友会は1972年11月に設立、今期で54年目を迎える、全国で10番目にできた歴史ある同友会です。先人の知恵を生かし、これからの長崎同友会をデザインしていくために「長崎同友会60周年展望ビジョン」を立ち上げました。若き副代表をリーダーとしチームをつくり、長崎同友会の輝く未来のために奮闘してくれています。
その中で急務だったのが複数代表理事制度と会費値上げの件でした。2025年4月の総会で問題提起、1年かけて理事会、支部役員会、会員へ周知し、2026年総会で可決しました。また、長崎は若者の県外流出がとどまることがなく、県内中小企業では人手不足が深刻な悩みとなっています。長崎同友会では2023年3月に教育委員会と包括連携を交わし、特別支援学校、一般普通高校と連携しています。大学生、高校生、中学生との交流会、実習や企業見学会の受け入れ、模擬面接会の面接官派遣、出前講座等々、若者に自分たちが住む地域に素晴らしい中小企業があることを知ってもらい、未来の選択肢の1つになればと思っています。
長崎同友会のスローガン
1、会員の要望、相談に応えられる会にしよう。
1、団結してわれわれの企業を発展させよう。
1、組織の力で中小企業の新時代を築こう。
1、みんなのちえと力で同友の輪を拡げよう。
このスローガンの下、仲間を増やし、仲間と共に強靭(きょうじん)な企業づくりのために学び続ける場として同友会の存在意義があると確信しています。新しい長崎同友会づくりは始まったばかりです。これからは若手会員がいろんなことにチャレンジし、同友会づくり、地域づくりに貢献してくれることを考えるととても楽しみです。
会社概要
設立:1995年
資本金:1,000万円
社員数:正社員20名 アルバイト720名
事業内容:マクドナルドフランチャイズ
URL:https://www.skf-mcd.com/
「中小企業家しんぶん」 2026年 8月 15日号より










