厳しさ増す中小企業経営~価格転嫁と人材確保が今後のカギに 
中同協関西ブロック合同記者会見を実施

 中同協関西ブロック(滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山)は、4~6月期の景況調査を実施し、8月6日、その結果を基に合同記者発表を行いました(回答企業4024社、回答率約50%)。

 冒頭、藤岡義己・中同協副会長より「コロナ禍も含め13年間継続してきた発表会です。今回4000社を超える回答があり、関西ブロックの総会員数の約50%の回答率を得たことで、中小企業・小規模事業者の実態がしっかり反映されたデータです。報道各社の皆さまにはぜひともご理解いただきたいと思います」とあいさつがありました。

 続いて、大阪経済大学教授の下山朗氏が調査概要を報告しました。報告によると、売り上げ動向は関西全域で悪化傾向となり、全地域で前年同期比マイナスとなりました。利益動向は全体としてプラスを保つもののDI値は低下し、地域間格差も拡大しています。資金繰りはコロナ融資返済の本格化もあり、依然として厳しい状況が続いています。

 特別調査では、賃上げ実施率は関西全域で58・4%と前年並みとなったものの、賃上げ原資が「十分ある」「ある程度ある」との回答は52・0%にとどまり、約半数の企業が原資不十分の中で「防衛的賃上げ」を強いられている厳しい現状が明らかになりました。

 人手不足の影響に関しては、約30%の企業が人手不足を理由に「仕事を断っている・控えている」と回答し、特に建設業や運輸業で顕著でした。

 中東情勢などの影響では、製造業の90%以上、建設業・運輸業でも約80%が影響を受けており、仕入・エネルギー価格の上昇や調達困難により、約25%の企業が経営的困難に直面しています。

 金利上昇については、約70%が不安や懸念を示し、そのうち約20%で利払い負担増が利益を圧迫しています。

 今後は、「価格転嫁」を含めた付加価値の向上に加えて、それを支える「人材確保・教育」による企業体質の強化、そしてそれらに対するきめ細かい支援がいっそう重要になってくるとまとめられました。

「中小企業家しんぶん」 2026年 9月 5日号より