学び続けることを重視 岡山支部(岡山)

岡山支部長  神馬 孝司氏((株)ジョア社長)

―岡山市の特徴を。

神馬 山陰、四国方面への基点なので物流の拠点です。立派な会社が多い地域のわりには上場企業が少ないといわれます。

 産業は、学生服・作業服・ジーンズなどのアパレル、水島コンビナート関連の会社、農業ではマスカット、白桃などが主だったところで、医療・福祉なども充実した地域です。

―同友会で学ばれたことは。

神馬 創業時は小市民的な経営者でした。利益を出しておいしいものを食べて、争いごとは避け、アットホームな会社にするという程度の思いしかありませんでした。バブルがはじけ、仲良しクラブ的経営では先がないことを悟りました。

 同友会では経営者としての生き方を学んだことが一番大きいと思います。全国行事で出会う人たちの素晴らしい生き方には心が洗われ、勇気をもらいました。

―支部活動について。

神馬 例会は例会委員会がリハーサル、討論テーマの設定、県外報告者の場合のテープ学習などで準備、経営指針づくりは経営委員会が中心になって進めています。学習委員会では、企業を訪問してその企業から学ぶという活動をしています。

 こうした活動を支えるのは役員ですから、役員会の充実には力を入れています。特に運営のためだけの役員会にせず、毎回幹事による経営体験報告を行い、学べる役員会を心がけています。毎年役員1泊研修も行っています。

 役員の中では「同友会と企業経営は車の両輪」ということが当たり前のことになってきました。

―支部長のやりがいは。

神馬 地域の中でキラリと光る企業が増えてきたことがうれしいです。特に役員の中では、「同友会理念の実現競争」とも言えるような、学びあいと経営実践が広がり、結果として高収益を上げる企業群となっているのは素晴らしいことです。核になる役員が学び続ける組織は必ず発展します。

 実は支部長5期目になったので交代をと思うのですが、土井代表理事から「神馬さん、あなたは経営者として完成したんですか。学ぶことはなくなったんですか」と言われると、軽々しく交代は口にできません。

▼岡山支部の概要
支部設立 1997年
会員数 372名
役員数 39名
対象地域 岡山市(人口61万6000人、企業数9895社)

「中小企業家しんぶん」2002年11月15日号より