【熊本】「何のために」を問いかけあい

「何のために」を問いかけあい

熊本同友会青年委員会 委員長 米村 謙一氏

 熊本同友会に青年委員会が発足して3年が経ちます。当時の熊本同友会は、「これまで育(はぐく)まれてきた『共に育つ風土』をいかに会全体に広げ後継していくか」という課題を持っていました。 

 これまでの活動を振り返って特徴としていえることは、活動計画に対して「何のために…」という議論を重ね、その貴重な結論を実践に移し、到達点を得ると同時に、さらなる課題を得る…という作業の繰り返しを尊重し、その繰り返しの中にある「体験」を重視しているところです。

 このことが顕著に現れたのは、熊本同友会の設立20周年記念事業の開催でした。先輩会員たちが20年かけて築き上げてきたこの会を、われわれがどう引き継ぎ発展させていくかということを、自社の後継と重ね合わせて真剣に取り組みました。この時の体験は、幹事さんたちに「何のために働くのか」「何のために経営していくのか」という深い問題提起になりました。

 私自身が委員会活動を通じて学んだことは、理念を共有して実践・浸透していくことの重要性と難しさでした。理論や理屈ではなく、共に泥んこになって取り組み、成長していく姿が共感を生み、浸透につながっていくことを体験で学ぶことができました。

 今後の課題としては、常に問いかけ合い、学び合える場としてあり続けることだと思っています。また「持続可能な社会を創造していく」という視点で知り合い学び合いを深め広げて、自分たちで社会と企業のあり方を提案・実践できるような学びの場を創造していきたいと考えています。

 個人的な課題は、同友会の学びで会社が変わったと自他ともに認められるよう、だれよりも同友会理念を実践し、自分と自社を成長させることです。

(有)ウイントンブランド店長

熊本同友会「青年委員会」
設立 2000年4月
会員数 57名(同友会会員56名、会員企業の幹部1名)
対象 40歳以下

「中小企業家しんぶん」 2003年 4月 5日号より