「飛び込み増強」で駅前200社訪問【神奈川 川崎支部】

神奈川同友会川崎支部長 堀江 裕明氏(タイジ(株)社長)

 今号からは各地の役員・会員の皆さんが、どんな思いでどのように会員増強に取り組んでいるか、具体的な経験を紹介していきます。

―川崎支部では飛び込みの増強活動をされたそうですね。

堀江 昨年の10月と11月に2回、経営者と社員がペアになって川崎駅周辺の約200社を訪問しました。それぞれ4~5組編成して回りました。会員の皆さんは必ずしも営業活動が得意でないという方もいるので、営業担当の社員と組んだわけです。各社からは営業の研修という位置づけで社員を出してもらいました。

―地域からの反応はいかがでしたか。

堀江 約2割の経営者と会うことができました。その場で即入会というケースはありませんでしたが、今後、接触を継続していけば、入会していただけるだろうという感触は持てました。飛び込み営業の大変さを知っている人からは、「こんなに話を聞いてくれるとは」と感激していました。「ぜひ、またやろう」という話になっています。

―普段の増強はどのように。

堀江 例会に参加してもらって入会というパターンが一般的です。今年から、会員を増やす部隊と会員をフォローする部隊に分けて、それぞれが独自に追求しています。増やす部隊は、会員からの紹介に基づいて、事務局と一緒に対象者を訪問しています。紹介者は紹介を出すだけですから、負担感はありません。それに、組織として支えていれば、万が一、紹介者が退会しても連れ立って退会することは避けられます。フォローする部隊は1週間に1回くらいの割合で、地域を定めての会員訪問を行っています。

―今年度ここまでの首尾はいかがですか。

堀江 20名の新会員(12月末現在)を迎えることができました。若い人の入会が目立ちますね。業界や商店連合会の会合でPRさせてもらうと、「そんな真面目な会なら息子を頼む」とか「息子は今他社へ修業に行ってるので、帰ってきたら入れる」という反応が多いですね。ですから、入会者の多くが後継者です。一方では、還暦間近の経営者が「経営体験を聞くだけならほかにも同じような場があるが、ここまで真剣にグループ討論をする会は初めて」と入会しています。

―今後の展望は。

堀江 今年度末までにあと10名はいけそうです。今後は地域に影響力のある経営者にも入会してもらい、100万都市川崎にふさわしい組織にしたいですね。

「中小企業家しんぶん」 2007年 2月 15日号から