指針書と「労使見解」手に企業訪問【富山】

富山同友会副代表理事・富山同友会仲間づくり協議会座長
桶茂行氏((有)オケ商事社長)

 「地域づくりは同友会づくり~会員増強で地域を支える企業の輪を広げて」をテーマに、2月23日の中同協広報委員会で行われた、富山同友会副代表理事の桶茂行・仲間づくり協議会座長の報告を紹介します。

 富山同友会は、1980年に41名でスタート。94年には約750名までになりましたが、その後どんどん減り始め、現在は450名です。富山同友会では「会員増強」というと、「質」か「量」かの議論をずっと行ってきました。82年に組織建設委員会ができ、97年に仲間づくり委員会になっても、「質」か「量」かの議論をしてきたように思います。

新支部の設立

 この間、若い会員の中から、となみ野支部を立ち上げたいという声が出ました。富山県は形が丸く、比較的集まりやすいところですが、となみ野の地域が含まれる呉西支部というのは範囲が広く、例会に出てくるのは大変です。会員は10数名いますが、例会参加は5名ほどでした。これを何とかしようと、となみ野支部を設立することになりました。

 そして、支部設立にむけて仲間を増やす取り組みが始まりました。会員が40名いれば例会を単独でできるだろうということから、最低40名を目標に設定。最終的には48名となり、また昨年9月21日の支部設立総会には、ゲスト2名が入会を決意してくれました。

 となみ野支部設立の話は過去にも何度か出ていたのですが、これまでと違ったのは、全員が支部設立に参加したことです。事務局も変わりました。事務局に行くと「会員対象者はいませんか」と必ず聞かれるようになりました。

 仲間づくり協議会(2001年に仲間づくり委員会から改称)では、となみ野支部設立に向けて、各支部に入会者数を割り当て、また、となみ野地域の会員も事務局と一緒に企業をまわって目標を達成。その時持って行ったのは、自社の経営指針書と「労使見解」(中同協発行パンフレット『人を生かす経営』所収)でした。これだけで、経営者は話を聞いてくれました。

企業組織率5%をめざして

 富山同友会の第5次中期ビジョンでは、2012年666名(富山県の企業数の5%)の目標を掲げ、年間30名ずつの純増を目指しています。各支部の支部長も参加する仲間づくり協議会では「増」に特化し、戦略会議を位置づけて行うようにしています。「質」については、各支部の幹事長がすすめていくことにしました。具体策はこれからですが、変わってきたことは確かです。今、仲間とやればできるのではないかとの雰囲気が高まっています。

「中小企業家しんぶん」 2007年 4月 5日号から