エコアクション21認証企業が次々誕生【北海道】

エコアクション21認証企業が次々誕生

北海道・札幌支部の取得研究会の実践

 北海道同友会札幌支部の「環境省エコアクション21取得研究会」では、環境省の「エコアクション21」(注)の認証登録に取り組み、昨年12月にまず、曲堀(かねほり) 幸和産業(株)(堀内信良社長)が、今年3月はじめには、江別清掃(株)(寺嶋忠雄社長)が認証されました。3社目として、(株)白石ゴム製作所 (千葉武雄社長)が3月末に審査を受けました。

 札幌支部では、以前からEES研究会(環境問題研究会)で企業経営における環境問題について調査研究してきました。2004年度から、HoPE(北海道プラットフォームエントランス・産学官連携研究会)の循環資源研究会でのリサイクルの事業化等の研究と、「環境省エコアクション21取得研究会」での環境配慮型経営の学びと実践の2つに発展させています。

 札幌支部でも、国際標準規格であるISO14001を認証取得している会員はいますが、費用面や取り組みの大変さから、支部としての取り組みにはできませんでした。そこで、2004年に全面改定された環境省の「エコアクション21」をつかって、業種業態の異なる各企業がそれぞれの環境課題に取り組んでいこうと研究会が発足。研究会の提案者であるEQアシストオフィス篠塚正一代表(現エコアクション21審査人)を講師に、キックオフ宣言から社内体制整備、環境経営システムの構築・運用、模擬審査など、エコアクション21の認証登録に取り組んできました。

 研究会での認証登録第1号となった堀内社長は、「省エネルギー、省資源はもちろんのこと、社員が自ら考え実行していくという意識改革にもなった」と話しています。

 研究会からエコアクション21の認証企業が次々生まれることで、支部全体としての環境配慮型経営の大きな動きにつながることが期待されています。同友会に入会すればエコアクション21が取得できると、会員拡大にもつながっています。

*環境省の「エコアクション21」とは、国際標準化機構のISO14001規格をベースに、中小企業者でも取り組みやすい環境経営システムのあり方を規定した、認証登録制度に活用できるガイドライン。1996年に策定された環境活動評価プログラム(エコアクション21)を2004年度に全面改定。エコアクション21に取り組み、環境活動レポートを作成した事業者は、エコアクション21審査人による審査を受け、合格した場合は、環境への取り組みを積極的に行っている事業者として登録。

 登録企業は、ロゴマークを会社案内などに使用でき、対外的に環境への取り組みをアピールできる。企業経営としても、ISO14001と同様、PDCAサイクルの定着が図られ、経営指針の達成進捗(しんちょく)管理にも応用できる。費用も、ISO14001の5分の1程度ですむという。

*詳細は環境省ホームページをご覧下さい。
 http://www.env.go.jp/policy/j-hiroba/PRG/

「中小企業家しんぶん」 2006年 4月 15日号から