【鹿児島】WLBで内閣府、中同協、鹿児島同友会が共催~社員の働きやすい職場づくり

 1月22日、内閣府、中同協、鹿児島同友会共催の「働くことと生きがい~ワーク・ライフ・バランス導入に向けて『社員の働きやすい職場づくり』」をテーマとしたパネルディスカッションが、鹿児島サンロイヤルホテルで行われ、50数名が参加しました。

 前田幸一・鹿児島同友会副代表理事をコーディネーターに、パネリストの猪飼美恵子・鹿児島国際大学教授、覺正寛治・鹿児島労働局長、田實大志朗・(有)大洋商会社長(鹿児島同友会会員)、千葉裕剛・アイテック(株)社員でテーマを深めました。

 猪飼氏は「ワーク・ライフ・バランス」(WLB)の考え方が、EUと米国とでは違うことなどを紹介。厚生労働省に20年いたという覺正氏は、自身の職場での残業をなくす取り組みとともに、企業としてこの課題に取り組むことが当たり前の社会となりつつあることなどを訴えました。

 田實氏は自社の取り組みとともに、社員が生きがいを持って働き続けられることを大事にしていきたいと話し、千葉氏は現場監督をしながらも、子育てにもかかわっていきたいこと、「自分自身の働き方、仕事の見直しも行っていきたい」などと述べました。

 前田氏は、会場の参加者からも働きながら子育てをしている経験を引き出し、パネリストの回答でテーマを深めるという進行で、2時間半はあっという間。田実氏の「創業50年となった今年、100年企業となるためにも、この課題に今後、積極的に取り組んでいきたい」との決意は、参加者の共感を呼びました。

 鹿児島同友会では、このパネルディスカッションを共同求人、社員教育、経営労働の3委員会合同企画として位置付け、取り組みました。

 翌日には、参加者から出された「厚生労働省の子育て支援施策が中小企業で使いにくい」とする声に対応するため、労働局長が早速国に働きかけるなどの成果にもつながりました。

「中小企業家しんぶん」 2008年 2月 15日号から