地域を元気にする農商工連携― 「農商工連携88選」に会員企業が11社

 農林水産省・経済産業省が4月4日に発表した「農商工連携八十八選」の88事例のなかに、同友会会員が11社含まれていることが分かりました。北海道同友会から6社、宮城、埼玉、広島、高知、沖縄の各同友会から各1社が選定されています。地元の農業、中小企業が連携した仕事づくりで地域を元気にしていこうとする会員企業の取り組みが、全国で着実に進展していることがうかがえます。

「農商工連携八十八選」は、農林水産業者と商工業者等が連携した先進事例を広く知らせていくことで、地域産品の販売促進、新商品開発、地域産業の技術革新などを支援しようというもの。240件応募のあった中から88件が選定されています。
 北海道では、7件選定されたうち六件が北海道同友会関連。とくに、地酒「美苫(びせん)」を生み出した北海道同友会苫小牧支部の取り組みが、「中小企業家同友会のネットワークを活用した地酒造り」として選ばれていることが目を引きます。この「美苫」は、7年前に苫小牧の水道水を使った地酒として開発・商品化されたもので、昨年度の売上は2000万円。このほど、モンドセレクション(世界の食品メーカーが最高品質のものを競い合う品評会)で金賞を受賞しました。

 このほか、88選に選ばれた会員企業は次の通りです。

 【北海道】北原電牧(株)(ITを活用した酪農用自動給餌システムの開発、札幌市)、舟山組(株)(建設業のハーブビジネス事業参入、北見市)、(株)イソップアグリシステム(IT農業の実践とフードチェーンシステムの構築、北見市)、江別麦の会(地場産小麦から高品質な麺「江別小麦めん」を開発、江別市)、(有)十勝しんむら牧場(牧場のオリジナル商品開発とショールームの開設、上士幌町)、【宮城】(有)伊豆沼農産(地元産赤豚による新商品開発とブランド化、登米市)、【埼玉】(株)ひびき(民間異業種交流会による地域産物のサポート、川越市)、【広島】こだま食品(株)(革新的乾燥技術を活かした野菜の生産・加工・販売、福山市)、【高知】(有)高知アイス(「Made In 土佐」の商品づくり、いの町)、【沖縄】(株)お菓子のポルシェ(地元産紅いもブランド化による村おこし、読谷村)
*農商工連携88選の事例は、農水省のホームページにあります。
http://www.meti.go.jp/press/20080404002/03_jirei.pdf

「中小企業家しんぶん」 2008年 4月 25日号より