『会員増強の手引き』の活用を

 中同協では『仲間の輪を広げましょう―会員増強の手引き』を4月30日に発行しました。早速この小冊子を活用している同友会の取り組みを紹介します。

増強の意味、腹におちる【長野】

 「全国各地の同友会が増強で大躍進!!」。「中小企業家しんぶん」や各同友会からメールで送られてくるさまざまな熱い便り。その度に「長野はどうして伸びないのか」「悔しい」「何が必要なのか」、理事会において悶々と議論が繰り返されました。

 そのような中で、2007年度最後の第13回理事会が5月1日に開催されました。テーマは「5月28日の定時総会の成功と会員増強」の2つに集中。記念講演会は、この1年間で大きな飛躍を遂げている山梨同友会の中村猛志代表理事(ティーエーシー武田消毒(株)社長)にお願いしました。

 ちょうど中同協から『会員増強の手引き』が発刊されるとのことで、グッドタイミング。理事会に間に合うよう至急取り寄せ、読み合わせることにしました。

 その中にある一文一文は、まさに全国の同友会運動の歴史から生み出された教訓と希望の塊でした。

 「会員増強の課題は正直一番きつい。でも経営者として一番やりがいがあり、喜びあふれること」「なぜ私たちは同友会に入ったのか、それを忘れていた自分に気づかされた。経営と同じ、まずリーダーの姿勢が全てだ」等々、読み合わせ後に思いが交わされました。

 そして、「この手引きを全支部に拡げ、まず必ずや600名突破で勢いを」。3名の代表理事を中心に、理事・事務局の決意を固めることができました。

増強について悩みも出し合って【千葉】

 千葉同友会野田支部は、先月総会を終え、5月1日に新年度第1回の幹事会を開きました。

 総会のまとめ、5月から7月の例会企画、会員増強などについて議論した後、『会員増強の手引き』の読み合わせを行い、感想を出し合いながら、日頃会員増強について考えていた疑問などを出して討論しました。

 「コンパクトにまとめられていて学びやすい」「問いかけ方―自社を客観的に見たことありますか、3年後の経営の見通しを持っていますか、などは自分に対して言われているようだ」「こういう手引きを読んでみると、日常的に増強に取り組んでいないことがよくわかった」などの声があがりました。

 一方、「いきなり訪問して経営課題を引き出せるだろうか」「経営指針を作ってどれくらい実績が上がったの、と切り返されると、困ってしまう」「本人が自社の経営は順調だと思いこんでいる社長にどう問いかけるかはとても難しい」などの意見が出され、1つ1つを討論しました。

 じっくり話し合うことで、「やはり自分が学んで変化した姿を見せること」「いろんな機会に種をまいておく」「入会を勧めるときはきちんとアポイントを取って訪問を」など、今後の会員増強に生かす点を確認することができました。

「中小企業家しんぶん」 2008年 5月 15日号より