【第37回青年経営者全国交流会・9月10~11日・帯広】切り拓こう 我らが未来

 9月10~11日、42同友会から1080名が参加して、青空と実りの大地が広がる北海道・帯広市で、第37回青年経営者全国交流会(青全交、中同協主催)が、「つどえ開拓者たち、その熱き想いを今『力』に~語り合おう十勝野で、切り拓こう我らが未来」をテーマに開かれました。

 青全交1日目は、「時代に打ち勝つ『変化力』」「のれんの洗濯」「頭より、心で創った経営理念」など、12の分科会で開会し、厳しい時代に新たな経営戦略で挑む若手経営者の葛藤と経験が赤裸々に語られ、グループ討論で学び深めました。

 「地域づくりと中小企業振興条例の果たす役割」をテーマにした第十分科会では、北海道の帯広、釧路、旭川の振興条例制定プロセスの経験に学び、政権交代で新たな展開が考えられる中、同友会の輪を広げ、対外的な関係づくりしていくことの重要性などが意見交換されました。

 見学分科会は、「『希望あふれる農業』で、後継者、担い手の育成を」「地域の農商工連携推進の要としての役割を果たす」の2つ。広い大地を駆ける豚などを見学し、日本の食を支える農業経営に学びました。

 各分科会では牛乳やきぶどう液などが参加者の喉をうるおし、北海道の豊かな海産物を堪能した前夜祭に引き続き、パーティーでは食べきれないほどのカニが並び、ウニ、シマエビ、ステーキ、新そば、チーズやミルクジャム、十勝ワイン、日本酒「美苫」などが、農商工連携のプレゼンテーションも兼ねて提供されました。

 2日目は、12の分科会の座長による報告につづいて、「人と人との心を結び、お菓子を通じて幸せを届ける~徹底した経営理念の実践で、日本一の菓子店づくりをめざす」と題して、(株)柳月代表取締役の田村昇氏が記念講演。田村氏は、先代社長である父親との葛藤、出店に際しての慎重さと新たな分野へ大胆に切り込む経営戦略、その基礎を作る日本一のケーキ職人を育む企業づくりなどについて報告しました。

 最後のまとめに立った広浜泰久・中同協幹事長は、「同友会を十二分に活用し、企業と自らを変革し続け、その輪を地域に広げていこう」と呼びかけました。

*記念講演の模様はインターネット上でライブ上映され、現在も閲覧可能です。
http://portal.doyu-kai.net/

(北海道・釧路支部マルチメディア研究会)

「中小企業家しんぶん」 2009年 9月 25日号より