だれもが働く喜びを感じられる企業に【中同協障害者問題委員会】

障害者と共に生きる企業・地域づくりは「人を生かす経営」の実践

 9月16~17日、中同協障害者問題委員会が奈良ロイヤルホテルで開かれ、1日目は17同友会・中同協から101名が、2日目は同じく49名が参加しました。隔年開催の障害者問題交流会が開かれない年の委員会は1泊2日で行われ、1日目はミニ交流会的位置づけです。今回は、奈良県内の障害者就労支援団体などからも多数の参加がありました。

 1日目は、2つの事例報告をうけ、「人を生かす企業と地域づくり」をテーマにグループ討論を行いました。

 まず、熊本同友会障がい者問題委員長の吉田周生氏((有)ヨシダ精工社長)が「誰もが働く喜びや生きがいを感じられる企業づくり」と題して、自社における障害者雇用の実践を報告。「職場実習受け入れをきっかけに障害者雇用をすすめ、グループホームも設立。世界不況で仕事が激減する中、何とか彼らの雇用を守りたいと就労継続支援A型事業所を立ち上げ、雇用を広げることができた。初めて自分の居場所を見つけ、笑顔を見せるようになった彼らをみることが自分の喜び。同友会としても障害者雇用応援マップを作成中」と話しました。

 つづいて、奈良同友会の美馬庄1氏((有)リノ・ユニバーサル取締役)が、「永続的企業をめざして!~社員自らの考えを包容できる企業体質の構築!」と題して、「障害者の自立に役立ちたいと共に働く中でさまざまな気づきがあり、もっと彼らの可能性を広げ、働く喜びが感じられるようにしていきたい」と報告しました。

 2日目は、委員会として、「なぜ同友会は障害者問題に取り組むのか」を深め、「経営指針を確立し、人間尊重の企業づくりそのものが、障害者問題に取り組む活動の基本」「障害者と共に生きる企業づくりが、『人を生かす経営』につながっていく」ことを確認。また、来年6月に沖縄で開かれる第15回障害者問題全国交流会の概要を確認しました。

「中小企業家しんぶん」 2009年 10月 5日号より