連携の先進事例に学ぶ【第1回企業連携推進連絡会】

 中同協第1回企業連携推進連絡会は、10月5~6日の2日間にわたり東京で開かれ、7同友会・中同協より21名が参加しました。

 「リーマンショック後の大変な時期こそ連携で元気な事例を出そう」と橋本代表が開会あいさつ。各地の活動交流に続き「地域資源を生かし、農業を食業に変える伊豆沼農産の取組み」をテーマに(有)伊豆沼農産・伊藤秀雄社長(宮城)が農商工連携の事例を報告。

 伊藤氏は農業を後継しましたが、農薬、除草剤使用に疑問を持ち、安心できる農業・食の確立を基本に、レストラン経営、ハム・ソーセージ製造も手がけます。宮城同友会の経営指針をつくる会で学び、5つの視点(農業者、お客様、地域、女性、運動)を柱に、ラムサール条約指定の伊豆沼の環境を守り、子供からお年寄り、すべての人が誇りを持って生活できる地域づくりの実践を語りました。

 2日目は、東京・墨田区にある(株)浜野製作所(東京同友会会員)を見学。浜野慶一社長から、後継後の工場焼失、仕事確保の苦難の道のりを経て、スタッフ養成、お客様と地域に支えられての事業展開をききました。特に同社の早稲田大学、一橋大学との産学連携は興味深いものでした。

 次いで、墨田区の「小さな博物館」指定、「すみだマイスター」でもある(株)片岡屏風店・片岡恭一社長から、和服、帯、スカーフ、風呂敷等さまざまな素材を活用した屏風づくりの説明を受けました。同店は修学旅行生の体験学習コースにもなっています。

 最後に2011年12月完成予定の東京スカイツリー(634メートル)を見学。墨田区産業観光部観光課長・高野祐次氏より、区の産業施策との関連の説明を受け終了しました。

「中小企業家しんぶん」 2009年 11月 15日号より