地域支える企業と組織づくりを~各同友会の重点課題を交流【中同協・新春(第3回)幹事会】

 1月13~14日、中同協・新春(第3回)幹事会が東京都内で行われ、45同友会と中同協から120名が参加して新年の飛躍を誓い合いました。

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 冒頭、鋤柄会長は「地方の声を同友会が代表することが求められている」と強調しました。また愛知同友会の政策シンポジウム「愛知県知事選挙 立候補予定者に聞く」(1月11日)は、中小企業地域活性化条例の取り組みを進める上で有意義だったと指摘し、「各地域で中小企業憲章を具体化する取り組みを進めましょう」と呼びかけました。

 次に植田浩史・慶應義塾大学教授が、「産業構造の変化と中小企業―どうとらえ企業づくり、地域づくりを進めるか」のテーマで問題提起を行いました。植田氏は、日本の産業構造が成熟期にあることに触れ、「成熟には朽ちて腐っていくのと新しい種を準備するのと2つの側面がある。日本の産業構造がどちらに進むのかが問われている」と述べて昨年6月18日に閣議決定された中小企業憲章と新成長戦略の特徴を解説しました。そして「成熟期は中小企業にとってチャンスであり、憲章・条例によって中小企業の可能性を高めることが大切」と指摘しました。

 続いて鋤柄会長が、企業変革支援プログラム・ステップ1に取り組んで自社の課題と活路を見出したことを報告し、「自社の立ち位置の把握と、戦略の見直しを行うことが重要」と問題提起を行いました。

 2つの問題提起を受けて、「わが同友会の今年の重点課題は何か―不況に負けず地域を支える企業づくり、組織づくりの推進」をテーマにグループ討論が行われました。討論の発表では「中小企業憲章ができた今が中小企業にとってチャンス」「経営でも同友会運動でもリーダーの強い決意が重要」などの発言があり、グループ討論の熱気が伝わってきました。新春交流パーティーでも熱気は冷めず、各同友会からのスピーチでは増強目標を必ず達成すると口々に語られました。

 2日目は幹事会終了後に各ブロック別の会議が行われ、ブロックごとの協力関係を発展させて各運動課題に取り組んでいくことが確認されました(植田浩史・慶應義塾大学教授の問題提起は次号に掲載予定)。

「中小企業家しんぶん」 2011年 1月 25日号より