【学生起業家プロジェクト】高齢化「先進地」島根が熱い! 若者の力で地域イノベーションを【島根】

 島根同友会は1月20日、学生起業家を支援する「島根発! 学生起業家プロジェクト~学生の想いを聞いてくれ!~」を開催しました。島根同友会理事・企画委員長の野津積氏の寄稿を紹介します。

 1月20日、島根同友会は地域の中小企業経営者70人、学生40人、県や市町村行政マン、一般企業若手社員40人、総勢150人を集め、NHKや多数の新聞社、さらにSNS、ユーストリーム生中継などマスコミやITを駆使し高い注目を集めた「島根発! 学生起業家プロジェクト~学生の想いを聞いてくれ!~」を開催しました。

 当日の会場は、大勢の若者の参加によって今まで見たことのないほどの熱気であふれました。半年前から準備を進めた島根大学の学生起業家(1~3回生)5名が地域活性化を目指した熱いビジネスプランを発表。荒削りで突っ込みどころ満載ながらも、最後は自然発生的拍手、スタンディングオベーションが巻き起こる強いメッセージに来場者の心は震えました。

 グループ討論や交流会では先輩経営者からの鋭い指摘あり、学生提起のテーマ「愛する地域に自分は何ができる?」など大いに議論しました。次回2月22日は、今回のアドバイスを活かし大きく進化したプランが再び披露される予定です。

 このプロジェクトがめざすものは、危機感薄く保守的な島根という地域性を嘆(なげ)き諦(あきら)めることなく、小さくとも若者のリアルなビジネス成功事例を創ること。地域が新しいことにチャレンジする土壌づくり、名ばかり連携ではなくリスクもコミットした真の産官学連携づくりをめざします。

 また、本年10月、われら島根の地で行われる第40回青年経営者全国交流会(青全交)実行委員会とも連携し、次年度以降も継続的に取り組み、共同求人や合同入社式、合同社員研修などにもつなげます。生産手段や資源、人材が今までと異なる仕方で「新結合」すること、すなわちイノベーションが地域に求められています。高齢化先進地島根県。若者を取り込んだ地域イノベーションの行方がふるさと島根の未来を決めると確信します。

 島根同友会理事・企画委員長 野津 積(モルツウェル(株)代表取締役)

「中小企業家しんぶん」 2012年 2月 25日号より