大転換の時代にあっても事業の強化・発展を~経営研究集会を411名で開催【京都】

 京都同友会では、10月13日、第15回京都経営研究集会を開催し、会員、ゲストなど411名が参加しました。

 今回の研究集会は「大転換の時代にあっても事業の強化・発展をめざす!~中小企業の社会的役割を自覚して、不透明な時代を生き抜こう」をスローガンに、基調講演、6つの課題別分科会を行いました。開催目的として、会員間の連帯感醸成と会員拡大を進める機会、京都同友会創立40周年アピールで示された方向性の到達の確認、方針・計画の具体化と企業づくりのための経験交流などを掲げて取り組みました。

 基調講演では「地域経済の再生と中小企業の使命・役割」を演題に、岡田知弘氏(京都大学大学院教授)が講演。地域経済衰退の要因、地域内再投資と地域再生、中小企業や自治体の役割などについて話されました。岡田先生は「グローバリズムの中での『経済性』と『人間性』の対立が広がっていて、短期的な金銭的『儲(もう)け』の追求だけでは社会は維持できない。『人間性』を回復する地域づくりが重要で、中小企業の役割は大きい」と講演を締めくくりました。

 分科会では、地域振興と自社経営の関わり、企業間連携、経営者の姿勢と雇用創出など6つの課題で分科会を行いました。参加者からは「第2の創業のヒントをいただいた」「誰のため何のために仕事をするのか、自分にとってのこれからの課題です」「勇気とチャレンジ精神を持続し、明日への希望につなげていきたい」などの声が寄せられました。

 スローガンにもあるこの不透明な時代、企業経営には多くの困難があります。この研究集会の学びを糧に、困難を乗り越えられる企業づくりを進め、中小企業の社会的役割を発揮していこうと意を新たにした研究集会となりました。

「中小企業家しんぶん」 2012年 11月 15日号より