見える未来と見えない未来2050年

 今年12月に設立50年となる日本経済研究センターが、2050年長期経済予測を提言しています。また、昨年から今年にかけて2050年の予測が多く出されています。次年の2014年を展望する前に長期的予測から未来の方向を見ることも大事です。いくつか2050年の予測を紹介します。

 国連は50年には世界人口90億人突破と予想しています。1962年の英経済誌エコノミスト誌は「日本が世界的な経済大国に成長する」と予測し現実となりました。2012年の同誌では「2050年、日本は平均年齢52.3歳という前代未聞の超高齢化国家となっている。2010年に全世界GDPの5.8%を占めた日本のGDPはたったの1.9%に。1人当たりGDPはアメリカ100に対し、韓国105で日本58ともはや先進国とは言えないレベルに」と予想しています。野村総研の「未来年表2013-2060」では「2050年日本の人口が9707万人(国立社会保障・人口問題研究所)、うち65歳以上が38.8%(内閣府)」。経団連の21世紀政策研究所「グローバルJAPAN」で「2050年、中国の人口は13億人、インドが17億人で、日本は9700万人。GDPは最善で世界4位に留まるが、米中の6分の1、インドの3分の1以下。手を打たなければ最悪で世界9位にまで落ち込む。1人あたりGDPは韓国にも負け世界18位。国民の4人に1人が75歳以上」。国土交通省は「国土の長期展望によると、いま人が住んでいる場所の2割が無人に。総人口は9515万人となり、東京がきわめて高齢化。気温の全国平均値は2050年に2.1℃上昇、人口減と温暖化でシカやイノシシの生息可能域が拡大」と予測しています。

 まず自社の未来年表を作成し、来年の戦略を考えることを行ってみてはいかがでしょうか。

2050年世界の主要機関のGDP予想比較

「中小企業家しんぶん」 2013年 11月 25日号より