【変革と挑戦―各同友会の実践事例から】地元の企業が学生に「未来の希望」を与えるきっかけづくり~「アオ活」開催

親子で将来の「働くこと」を考える

 今年1月に「アオ活」(「アオハル以上、就活未満」というキャッチフレーズの略)と称して、高校生や大学生に対して業界や業種について知ってもらうイベントを開催しました。地元にある中小企業がどんな仕事をしていて、業界や社会にどのように役に立っているかなどを紹介することで将来の「働く」ことをイメージしてもらうことが目的です。

 参加した生徒・学生からは、「みなさんが自分の仕事に誇りを持っていることが伝わってきて、私も将来誇りに思える仕事を選びたい」「知らなかった仕事などが聞けて視野が広がった」といった感想もありました。当日は保護者の方も一緒に参加しており、親子で将来のことを話すきっかけになったのではないかと思います。

若者に伝える責任

 香川では県全体で共育型インターンシップ(今期県内高校5校と実施)を行っています。高校生が数日間会社に訪問し、「働く目的」や「仕事のやりがい」などを経営者や社員に質問し、最終的にとりまとめたものを発表しています。しかしこの素晴らしい取り組みもまだ香川県の高校生全員が参加できるわけではありません。そこで今回「アオ活」の開催となりました。また、自分の興味のある仕事や見たり聞いたりしたことがない業界まで一度に聞くことで、共育型インターンシップとは違った角度から将来働くことについて考えることもできます。

 「アオ活」当日、参加企業の社員が楽しそうに自社を語っている姿が印象的でした。私たちが、地元でも「世の中の役に立つやりがいがある仕事ができる」「楽しそうに働く大人がいる」ということを発信することが大切だと思います。

 今後、産官学での連携を一層強化し、若者から選ばれ、若者とともに成長できる地域をめざして今後も取り組みを発展していきたいです。

「中小企業家しんぶん」 2023年 3月 5日号より