障害者問題に取り組んで26年

障害者問題に取り組んで26年

共に生き、共に働ける社会へ

 「バリアフリーの社会をめざして」をメインテーマに、第13回障害者問題全国交流会(中同協主催)が10月26~27日、福岡で開かれます。福岡同友会バリアフリー委員会では、交流会成功に向けて「福岡サポーターズ倶楽部」を立ち上げ、現在160名が登録。毎月1回例会を開きながら、障害者問題に対する理解を深め、広げていく予定です。

 本連載では、同友会が障害者問題に取り組む意義や、各同友会での活動を紹介していきます。

 同友会による障害者問題での取り組みは、国際障害者年(1981年)の前年、80年9月に開いた第8回青年経営者全国交流会(静岡)の第13分散会「心身障害者とともに生きて」からです。

 翌81年3月、静岡での第11回中小企業問題全国研究集会(全研)では、分科会で障害者雇用を取り上げるとともに、全研名で「国際障害者年にあたってのアピール」を発表。アピールでは、日本の中小企業が従来から障害者雇用に積極的であるとし、「国連決議は『障害者をしめ出すような社会はもろくて弱い』と指摘していますが、私たちは強くて確かな日本社会を築くために、今後10年間にわたるこの運動に積極的に参加しましょう。そして障害の最も大きな原因である戦争を地球上からしめ出す行動の一翼をともに担いましょう」と宣言しました。

 82年には、中同協障害者問題委員会が発足。翌83年11月、第1回障害者問題全国交流会(滋賀)を「すべての人が働く喜びを」をメインテーマに開催して以来、隔年ごとに交流会を開いています。

 障害者と健常者が共に生き、働ける社会づくりを学びあい、障害者雇用の拡大から福祉機器の開発、高まる地域の期待にこたえて、障害者の共同作業所などと連携した自立支援へと活動の幅を広げています。

 最近では、京都同友会会員の「思風都(シーフード)」と共同作業所が連携したレストランづくりや、滋賀同友会の地球環境委員会とユニバーサル委員会が手を組み、「作業所・授産施設等との連携で、障害のある方の自立支援につなげるオフィス古紙リサイクル事業」を始めることにしています。

「中小企業家しんぶん」 2006年 7月 5日号より