地元企業と県立学校との「共育ち」で地域の未来を共に創る 香川県教育委員会と包括的連携協定締結【香川】

 長きにわたり香川同友会では、各委員会が独自で県教育委員会や県立高校、特別支援学校とのパイプをつくりさまざまな活動を進めてきましたが、それらの取り組みをさらに強固かつ継続発展的にという思いが通じ、2023年3月22日、香川県教育委員会(高校教育課及び特別支援教育課)と包括的連携協定を結びました。親子で働くことを考える「アオ活」(共同求人委員会)や、特別支援学校生徒の職場見学会(多様性委員会)、山形同友会の取り組みを模して始めた香川版共育型インターンシップ(人を生かす4委員会)など、これまでの活動が地元企業と学校が共に育ち合い成長できる確かな取り組みとして認知されたものだと実感しています。

 協定締結の直前には、各校で生徒による共育型インターンシップ成果発表会が開催され、社員と共に参加してきました。「親に対する感謝の気持ちを強く思うようになった」「働くことはお金のためでなく、思いを持って働くことだということを知り、自身もまじめに勉強し始めた」といった生徒の意識変化を受けて、先生も大変驚かれていました。この取り組みの素晴らしさや企業への信頼度の高まりを感じさせられました。また、参加した社員は自社に誇りを持ち、働くことへの意欲が高まっています。関わった生徒の発表に目を潤ませることもありました。そのような生徒と社員、企業と学校、経営者と教職員など相互に飛躍・発展を生み出す場面をこれを機にさらに増やしていきたいものです。

 連携協定締結も相まって4月28日には教育関係者を交えて共育型インターンシップの意義を学び合う勉強会を行います。きっかけとなった山形大学松坂先生にも見学いただく予定です。同友会が考える共育ちの風土を教育から県下全土に広げていく一歩として私たちの取り組みはまだ始まったばかりです。さらに磨きをかけ、香川県の未来を共に創りあげて参りたいと思っています。

香川同友会社員教育委員会委員長 (株)アロバー 関本亜紀

「中小企業家しんぶん」 2023年 4月 5日号より