【全国支部長インタビュー】第12回
山形同友会・山形支部 服部正支部長((有)山形商美社代表取締役)
新たな価値創造と仲間づくり

 全国の支部・地区を紹介する連載企画「全国支部長インタビュー」。第12回目となる今回は、山形同友会・山形支部(服部正支部長)の取り組みを紹介します。

支部の紹介

 山形同友会は、山形、寒河江、さくらんぼ、置賜、庄内、新庄最上と大きく 6支部があり、山形支部は現在220名と支部の中では一番の会員数を誇ります。月に1度例会を開催するほか、知識吸収型のセミナーやスマイルパートナーラボ(以下、SPラボ)を開催しています。

 「SPラボ」は、新型コロナウイルス感染症などで先行きが見えないという難局を乗り切るため、会員同士の協業により付加価値を創造し新たなビジネスを生み出せないか、各企業の強みを生かした新たな事業連携ができないかと2022年5月に発足させた勉強会です。活動を通してビジネスプランが誕生するなど成果が出ており、会内外から注目が高まっています。また「セミナー」も社員と経営者が一緒に参加できる企画をするなどして、足が遠のいている会員や入会間もない方、そしてゲスト参加者を多く呼び込んでいます。

支部長の紹介

 私は家業だった「看板屋」の跡取りとして他社にて修行中、当時社長だった父が他界してしまい27歳の若さにして社長に就任しました。アルバイトを経て社員になった2名の社員と母と4名で営んでおりました。若さとパワーで押し切っていた時、社員の1人が結婚のため「退職」したいとの申し出がありました。突然の事業承継だったため、「仕事」だけで、経営や社員教育など何も教わることがなく困っていたところ同友会を知り入会しました。先輩方からのさまざまな助言に学び、経営指針をつくる会を経て今があります。

 2010年から5年支部幹事を務め、そこからさらに5年間副支部長として2名の支部長のサポートをし、昨年2022年コロナ禍の中、支部長に任命されました。支部方針に「実りある例会で深い学びと自社の課題克服」、「会員増の活動強化から仲間を増やす」、「会員企業同士の連携で互いにパートナーとして成長を」の3つを掲げ、ストロング(強い・盤石・安定)な経営ができる支部をめざしてきました。

仲間づくりの取り組み

 「会員増の活動強化から仲間を増やす」ため、幹事会内に企業訪問チームを編成し、支部会員やゲスト訪問を行い、会員同士の関係性の構築に力をいれてきました。会員数220名は前支部長から引き継いだ目標で、会員数は190名前後を行ったり来たりと伸び悩んでいましたが、企業訪問により会員間の横のつながりを強固なものにすること、SPラボやセミナーの開催によりゲスト参加が多く集まり入会に大きく寄与するなどして、念願の220名を達成することができました。企業訪問の状況やゲストの情報もLINEを活用し、タイムリーに情報共有を行いました。今年度も幹事会では3名ずつ7つのグループに分けさまざまな視点から学べる例会づくりに取り組むほか、企業訪問グループは支部内全会員訪問を目標に経営を理解し合う仲間づくりの輪を広げていきたいと思います。

「中小企業家しんぶん」 2023年 7月 5日号より