“R”を掲げ、集まろう! 「中小企業家サミット」中小企業の日に開催【東京】

 東京同友会は7月20日、東京都新宿区にて「中小企業家サミット2023」(第28回東京経営研究集会)を開催しました。これまで秋に開催してきた経営研究集会ですが、初めて「中小企業の日・中小企業魅力発信月間」に合わせて開催し、332名が参加しました。

 冒頭、実行委員長の伊藤博通氏((有)ハートランドプロジェクト代表取締役)が、「中小企業基本法の施行日で『中小企業の日』である7月20日に開催される記念すべきサミットです。中小企業経営は苦労と苦悩の連続ですが、苦難の中にこそ成長があります。少しずつ前に進んでいきましょう」とあいさつを行いました。その後、矢倉保吏・代表理事((株)ビットワールド代表取締役)の「中小企業魅力発信月間に開催し続けることで、より中小企業の魅力を伝えられると思います。思う存分学び、楽しんでほしい」とのあいさつに続いて、来賓を代表して広浜泰久・中同協会長が「『中小企業の日・中小企業魅力発信月間』の目的は中小企業の社会的地位を上げていくこと。全国に先駆けて7月20日に経営研究集会を開催している東京同友会には、これからも全国の運動を引っ張ってほしい」とあいさつを行いました。

 記念講演は「ReBoot!今こそ再始動」をテーマに(株)U.RAKATA代表取締役社長の臼井健一郎氏が登壇。とんかつ・かつ丼専門店の「かつや」に入社した臼井氏は、店長、事業統括、社長、会長へと昇進。入社時に危機的状況だった業績はV字回復を遂げ、店舗数750店、売上1000億円に迫るまでに成長を遂げます。

 その成長の原動力は、徹底した現場主義。「各店舗の店長と一緒に汗をかき、現場の問題を体感して一緒に解決策を考えて実行してきた。みんなと一緒に悩み、笑って、お客さんに近い所でニーズを探すことが一番大切」と話します。「かつや」の顧客層を30~40代の働く男性に絞り込み、「客数の最大化」を合言葉に、自社の強みをさらに磨きつづけてきたことがビジネスの成功につながったこと。そして、「社員にとって会社が財産と思えるような」強い組織を作り出すことなど、成果を生み出し続けるその軌跡が、参加者の大きな感動と共感を呼びました。

 その後、「Rinen(理念)」、「Rainbow(いかしあう)」、「Reversal(逆転の発想)」など、『R』をコンセプトに設営された6つの分科会に分かれ、参加者それぞれが『R』にちなんだ自らのテーマや課題を持ち寄り、学びと交流を深め合いました。分科会終了後には懇親会も開催され、大盛況のうちに幕を閉じました。

「中小企業家しんぶん」 2023年 8月 15日号より