労使見解と共に歩む 第8回経営労働問題全国交流会in山口

 8月31~9月1日、「労使見解と共に歩むネクストステージ」をスローガンに2023第8回経営労働問題全国交流会が山口県山口市で開催され、41同友会・中同協から251名(リアル183名、オンライン68名)が参加しました。

 冒頭、吉川日生・山口同友会代表理事から開催地代表あいさつの後、来賓の伊藤和貴・山口市長より祝辞が述べられました。

 続いて林哲也・中同協経営労働委員長が登壇し、「社員も自社も、周りも、そして地域もよくなっているか?」をテーマに「経営環境の激変と自己と自社、同友会の変革の必要性」、「地域の課題を経営課題としてとらえること」、「『自主・民主・連帯の精神』の発揮」などを提起しました。

 記念講演では小山大介・京都橘大学経済学部准教授が「激変する中小企業の景況と外部経済環境~現状を的確にとらえ、未来を見据える~」と題して中小企業を取り巻く経済環境の複合化や情勢変化の要因について紹介。変わる「モノ」と変わらない「モノ」を見極め、経済の「潮目」を見抜く重要性について強調しました。

 続いて、山田茂・中同協経営労働副委員長が労使における今日的課題と経営実践について報告しました。経営指針を成文化し確立させてきた経緯と、経営者と社員の信頼関係の構築と働く環境づくりに取り組んできた事例を紹介しながら、経営者としての責任は自社だけでなく、将来にわたって地域がよくなっていくことを意識していくことが含まれており、地域で信頼される企業の輪を広げていこうと訴えました。

 2日目は有岡康介・香川同友会共同求人委員長(三有研器(株)代表取締役)から「オモシろくなき(?)経営指針を、社員教育でオモシろく」、津森昌幸・山口同友会経営労働委員長(津森鉄工(有)代表取締役)から「経営労働委員会を中心とした活用法 山口同友会の『企業変革支援プログラムVer.2』活用法」、辻尚宏・京都同友会支部幹事(新晃自動車工業(株)代表取締役)から「企業変革支援プログラムの活用で“違い”を“理解・信頼・強み”に!」をテーマにそれぞれの同友会や企業の実践を報告し、その後グループ討論で意見交流をしました。

 最後に玄地学・中同協経営労働副委員長が「スローガンにある『労使見解と共に歩む』の具体的な内容をこの交流会で深められたと思います。経営指針の確立と実践の推進における課題もさまざまですが、経営者の覚悟1つで解決できることも多くあります。どうしたら前進するのかを各地で話し合いながら実践を進めていきましょう」とまとめ、閉会しました。

「中小企業家しんぶん」 2023年 9月 15日号より