同友エコアンケートにご協力をお願いします
中同協環境経営委員長・弁護士法人赤津法律事務所代表社員 赤津加奈美

中同協では、毎年「同友エコ」として「環境経営・エネルギーシフト・SDGs」に関するアンケートを実施しています。2022年度は1583社から回答があり、専門家の協力も得ながら同友エコ2022の受賞企業が決定しました。中同協環境経営委員長によるアンケート結果のまとめです。

ご存知ですか?「同友エコ」

 今年も8月から12月まで同友エコ(環境経営・エネルギーシフト・SDGs)アンケートを実施しています。

 アンケートの趣旨・目的は、(1)同友会全体の環境経営の取り組み状況の把握、(2)個々の会員への環境経営の啓発、(3)優れた環境経営を実践している先進的会員企業の発掘です。(3)には同友エコ表彰(オンライン表彰式を翌年5月ごろに開催)があり、大賞(会長賞・幹事長賞)受賞の会員企業さんは、全国大会などの分科会報告者の候補になる可能性があります。

昨年度アンケート集計結果のご報告

 昨年度は、1583社(前年1502)31同友会(前年29)から回答いただけました。回答の分布状況は同じ傾向が続いていますが、SDGsへの関心や取り組み、グリーン電力への移行やエネルギー消費のグリーン化が増えてきています。再エネ電力への切り替えは、さらに多くの会員企業さんに挑戦してもらいたい取り組みです。

 昨年度新設のBCPは、事業継続力強化計画認定(経産省)を含めても、回答企業の7・6%しか認証ある計画を策定しておらず、現状の災害リスクに鑑みれば、会内での啓発・普及が喫緊の課題となっています。

今年度アンケートのお願い

 今年度アンケートは、新たに「スコープ3」に関する設問を追加するとともに、業種限定的だった設問を、業種に関係なく回答できるよう改善しました。他は昨年同様ですので、自社の環境経営の現状確認と次の課題の発見に役立てていただけます。

回答のポイントその1 選択肢は「自社なりに」で

 各設問の選択肢には配点があり、e.doyu(中同協)「掲示板」「環境経営委員会」で公表しています。同友エコ表彰の1次審査はこれを基に行っています。回答する際は「自社なりに精いっぱい努力している取り組み」であれば自信をもって選択肢をクリックしてください。規模や経営資源に応じた工夫や努力こそ、中小企業らしい環境経営です。

回答のポイントその2 「自由記述」欄は面倒がらずちゃんと書く

 中小企業の環境経営は「十社十色」。各設問と選択肢には収まり切らないユニークな取り組みも中小企業らしさです。同友エコ表彰の2次審査(専門家と環境経営委員会正副委員長)と最終審査(環境経営委員会と会長、幹事長)では、この自由記述の内容が大きくアピールします。審査では、地元同友会から参加があれば補足(応援)説明もありますが、謙虚過ぎるのはもったいないです。「自由記述」欄は面倒がらず、具体的かつ簡潔に、きちんんと書いてください。

環境経営はトップマネジメント

 同友エコは「企業変革支援プログラムVer.2」の「Ⅵ企業の社会的責任 ―3.地域と環境への取り組み」の実践例としても推奨されています。環境経営はトップマネジメントですから、アンケート回答も担当者任せにせず、会員さんご自身で最終確認してください。

各地同友会での活用も進んでいます

 各地同友会ごとに回答状況の把握ができますので、各地同友会での環境経営の普及にもお役立てください。幹部役員さんも知らなかったスゴイ環境経営を実践している会員企業さんが発見できます。

「中小企業家しんぶん」 2023年 10月 15日号より