【全国支部長インタビュー】第16回
長野同友会・しなの支部 山﨑千弘支部長((株)エヌワイビー代表取締役)

 全国の支部・地区を紹介する連載企画「全国支部長インタビュー」。第16回となる今回は、長野同友会・しなの支部(山崎千弘支部長)の取り組みを紹介します。

支部の紹介

 長野同友会では支部が11支部あります。しなの支部は130名弱の会員で、長野で2番目に大きい支部です。隣接している長野支部と合わせると280名ほどの会員になり、県全体の30%を占める人数になります。

 しなの支部は、全会員に委員会へ入ってもらっています。委員会は、経営労働委員会、共同求人・共育委員会、広報・組織委員会・例会委員会と4委員会あります。

支部長の紹介

 わが社は、製菓・製パン機械の販売を行っている会社です。入社したのは今から25年前で、社長になったのは10年前になります。当時は、会社の存在価値は売り上げを上げること、利益を出すことであると思っていました。

 しかし、2017年に同友会へ入会してからは、例会を通じて、会社の一番大事な部分は人であることに気づきました。

 まだ上手な経営はできておりませんが、人を大切にしながら利益を上げられるよう、悪戦苦闘しています。

 支部長は3年目です。経験が浅い支部長だからこそ、見える部分があるのかと思っています。

仲間づくりの取り組み

 長野同友会には県全体を統括する増強(仲間づくり)委員会があります。私も中田やえ子さん(パワフル健康食品(株))率いる増強(仲間づくり)委員会に所属していました。そこで副委員長を務めた方は、後に各支部の支部長になっています。それだけ増強は大事なのだと思います。

 私の増強の考え方は、会社でいう「売り上げ」だと思うと例えやすいです。同友会の中でも「目標00名までまだ届いてないから」という会議を見ますが、売れない会社が「売り上げ足りてないぞ!」と営業会議をしている風景とかぶります。本質は会員を増やすことなのでしょうか。入会者を増やすのに、指標は必要ですが数字だけを見ても失敗します。会社の売り上げを上げるには、お客様の困りごとは何か? 自社の商品の良さは何か?など相手と自社を知ることが必要不可欠です。

 同友会ではお客様はゲスト、自社の商品は例会や同友会そのものに置き換えられます。ゲストをお誘いするのにどれだけ相手を理解してお誘いしているのでしょうか。どれだけ熱くよさを語っているでしょうか。自分の支部の会員の何人がこういった行動をとれているのでしょうか。キャンペーンではなく、日常の意識が大切だと私は思っています。しっかりとした基礎があれば簡単には崩れません。突貫工事のものはもろくなりがちです。常に熱く語れる支部であるよう日々邁進(まいしん)してまいります。

「中小企業家しんぶん」 2023年 11月 5日号より