【変革と挑戦―各同友会の実践事例から】
学校・仕事・地域社会をつなぐ!
第5回社会連携シンポジウム【群馬】

 群馬同友会では9月9日、新島学園短期大学を会場に、共同求人委員会設営による「第5回社会連携シンポジウム」を開催(Zoom併用)。学校側からは県内各地の高校教諭や大学・短大関係者、学生など、企業側からは経営者・幹部社員など、総勢約50名が参加し、「学校・仕事・地域社会をつなぐ!」をテーマに、それぞれの立場から率直に意見を交わしました。同シンポジウムは、2019年の第1回から毎年開催しています。

 関口貴志実行委員長((有)マルニ精機代表取締役社長)の開会あいさつ・趣旨説明に続き、同友会の全国行事などでも多数登壇している花園大学社会福祉学部教授・植田健男氏が「生きること、働くこと、学ぶこと」と題して講演を行いました。

 植田氏は、同友会の“共育”から得た教訓や経営者の率直な社員教育の悩み、今日の学校・教育が置かれている現状などを踏まえ、「教育とは何かを改めて問い直してみる必要があるのではないか」と参加者に示唆。また、“学ぶこと”と“生きること・働くこと”のつながりが希薄な学校教育の仕組み、夜間中学校を舞台にした映画「学校」の印象的なシーン、自身が出会った学生の真実の声などを紹介したうえで「企業と学校で、どのような連携が可能かを描き、それぞれが成果を得られるよう、お互いの持ち場で任務を全うすることが大事」と語りました。

 その後、植田氏の講演前後に各自記入したワークシートをもとに意見交換を実施。「一生学び続ける大切さ。教育は学校の専有物ではない」「社員に学校と関わる意味を伝え、理解を広げるよう努める」「目指す方向性は共有できているが、それを具体化することが今後の課題」「所属を問わず話せる仲間をつくり、日本の教育を変えていきたい」など、率直な感想や取り組みたいことを中心に各テーブルで活発な意見が交わされました。

 共同求人委員会では、今後もさまざまなアプローチで教育機関との協力体制を築き、地域社会が連携して若者を育てる活動を進めていきます。

「中小企業家しんぶん」 2023年 11月 15日号より