新たな時代への挑戦
第23回経営研究集会【和歌山】

10月21日、「変化と挑戦」をテーマに第23回経営研究集会を開催し、約80名が参加しました。

冒頭、熊井代表理事より「目まぐるしく変わる環境の中、その変化にいかに対応し、そして新たな時代へどのように挑戦していくのかが今回のテーマであり、本日ひとつでも気づきが得られれば変化はスタートするはずです」とあいさつがありました。

第1部、基調講演は渡辺学氏(ニイガタ(株)代表取締役・神奈川同友会副代表理事)を迎え、「変化と挑戦! そしてその先へ~家業から企業への組織変革~」と題し行われました。

渡辺氏は事業、経営者、組織の3つの視点で現在までの変化を報告。事業の視点では彫刻業でスタートした同社が技術を生かした隣接異業種にチャレンジし、現在の研究開発サービス業に至るまでを紹介。組織の視点では、家業時代の社長一極集中の文鎮型経営からピラミッド型、そしてマトリックス型経営へ変化させたこと、経営者の視点では同友会に入会後経営指針を成文化し、経営・管理に関わる人材の採用やさまざまな施策に注力し取り組んだことの報告がありました。

最後に渡辺氏は「会社を永続発展させるとは継続すること。継続するとは今に適応すること。今に適応するとは変化すること。与えられた条件をクリアするだけでは企業価値は認められない」と述べ、参加者からは「組織のあり方を考えました」「思いきってチャレンジすること、まずは同じ分野から実践してみたい」など学びの感想がありました。

第2部は2つの分科会を開催しました。紀南分科会では「事業承継をうける側も結構たいへんなんですよ」と題し、大谷浩之氏((株)ウメカ食品代表取締役)が29歳で承継してからの実践を報告しました。さまざまなアクシデントがあった中でも自身が考えた細かな対策と対応で乗り越えた大谷氏の報告から、普段からの小さな変化の積み重ねがいずれ大きな変化になるということを学びました。

青年分科会では「次の100年を支える~組織を立体的に把握する~」をテーマに三木裕介氏(三木理研工業(株)次長)が報告。同友会での仕組みを自社の組織内にも取り入れたこと、また青年部の仲間に磨かれることで自身の成長と企業の発展につながったことが語られ、不離一体の大切さを実感する分科会となりました。

第3部の懇親会では、神奈川をはじめ他府県会員の皆さんにも第1部、2部に引き続き参加いただき、普段とは違った経営談義を深めることができ、全国同友会のご縁を感じました。

「中小企業家しんぶん」 2023年 11月 15日号より